だからもばいる

「私のmobileな生活」を再編!新たな事実を追加し、歴史を語る。(あん?)

プロローグ


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(PDC編ドコモその後)


 その昔、携帯電話と言えば図体はでかいし、重いし、料金は高いし、こんなの誰が使うのだろうかと思っていた。図面を書いていても、使う人が思い浮かばなかったのである。そんな中、フィールド評価に行って来い!一言で成田を飛び立ちヨーロッパへ。そこで、いやと言うほど携帯電話を触ることになる・・・。

P4 これが左記。通称”P4シリーズ”として、デザインではベストバイを頂いている。ところがアンテナ系でいろいろささやかれ、物議をかもした機種でもある。

 このためかどうかは定かではないが、この後、うちではアンテナ感度、電池寿命は絶対項目として今も受け継がれている。ただ、悲しいのは電池寿命はカタログ値では実力よりもかなり低い値が印刷されている時があり、開発サイドとしては悲しい物がある。

 この電話を持って、ヨーロッパの町中をうろついた。時には警察に職務質問を受けたこともある。確かに端からみれば、怪しい東洋人にしか見えなかったであろう。また、これを自動車電話としてハンズフリー通話も楽しませて頂いた。運転しながら喋るわけである。マイクはフロントガラスあるいはサンバイザーに、スピーカーは足下やセンターコンソールに。日本でなぜこのスタイルが出なかったのか、今も不思議な事である。最近やっと自動車メーカーが始めたらしいが、欧米に遅れること5年以上である。

TZ804 日本に帰った自分は、なんて携帯電話って便利なんだろう・・・と思うようになっていた。特に高速道路などでは、どこにいても電話が出来、サービスエリアを待たずとも電話がかけられる。このことは私にとって驚異であった。

 早速近所のNTT(当時は携帯はNTTが販売)営業所に駆け込み、契約した。ただ、この頃応対の方も携帯の知識は何もなく、とても苦労させられた。そこで手に入れたのが左記のTZ-804型携帯電話である。折り畳みの初代期である。液晶の所にはNTTのロゴが印刷されていた。当時NTTは、先行して発売されたIDOの小型機に押され気味であった。この前機種TZ-803型は、お世辞にも小型とはいいがたく、長所と言えば送信出力が大きいため、確実な接続だけであった。このムーバシリーズから送信出力が減少し、600mWになった。が、大きさは半分になり、NTTが満を持して送り出したもので、これまで各メーカー共通デザインの物を各社個別にした。当時折り畳みデザインをNTTへ見せたときは、評判よくなかったらしいが、何とかこの世に送り出すことができた。当時の設計者の苦労が伺える・・・。

TZ804E アンテナ特性へのこだわり、電池寿命の追求は前にも述べたとおりであるが、TZ-804の特性に満足しなかった設計者は(ドコモもかな?)さらに改良を進め、大幅に改善した左記TZ-804Eを世に送る。尚、この型はドコモではTZ-804というが内部では区別するため別の名で呼んでいる。

 私は今でもこの電話を愛用している。

この後、携帯電話もデジタル化へ進む。デジタルムーバの登場だ。最初に折り畳みを出してしまった関係上、デジタルでも折り畳みで新機種を登場させる。そしてデータ対応。時代はハイパー機種へ。

 折り畳みは設計・製造が大変。コストもかかる。そこで他社と同じ一体型の登場。ただこれはデザイン的にいまいち(と個人的に思っている)で、評判もいまいち。これを巻き返すためにはやはり折り畳みで行くしかない・・・・ということでN103HYPERが登場したわけである。(とこれも個人的に思っている)

 私自身、アナログからデジタルに変えようかと何度も考えたが、その音質が許せず、この汚い音になぜこんな高額を払わなければいけないのか、と思いしばらくアナログを使い続けていた。(デジタル使っている人、ごめんなさい)

(96.12 記載)


 時代はデジタルへ進み、アナログは廃止の方向へ向かう。ドコモでは「巻き取り」と称してアナログ機を無料でデジタル機へ変える(最初は2万円引きだったが、今では無料で203や206との交換が可能)キャンペーンを行う。IDO、DDIセルラーは早くからドコモ主導の状態を打破すべく、今春からIS-95の稼働を予定している。ドコモも、先々にはW-CDMAを開始すべく着々と準備を始めている。W-CDMAはIMT-2000も視野に入れているので、海外への売り込みも大変そうだ。

N202HYPER アナログは音もいいし、手放したくないのだが、デジタル機も以前とは比べ物にならないくらい安くなった。本体で数万払っていたのが嘘のよう。そこで好奇心も手伝って購入したのがN202HYPER(というか、友人にも買ってくれと頼まれた)、やっぱり折り畳みだ。Nの場合、もともと200シリーズは、ハーフ対応のためそんな形は変わっていない。現にN103HとN201Hは、見た感じ何も変わっていない。これはドコモの事情による新機種なので、ユーザーの恩恵はこれといってない。見かけの回線数が倍になるのはいいが、逆に音は悪くなるし、新機種だから値段は高いしで、売る方も苦労していた物である。唯一成功していたのはPだけではないだろうか。

 本来は、ブルーを持っていたのだが、すでに手放しているのでピンクの写真を載せてみた。N202Hは、ドコモとしては初の電池内蔵タイプだ。電池内蔵と言うことで、当初はHYPERの称号を得られず、byシリーズになる物と思っていたが、発売はHYPERとして行われた。(他のHYPER機種と異なり、外部RFインターフェースが無い)

 外部インターフェースはドコモ標準ではなく、PIAFのような18芯コネクタだ。外部機器との接続は、カード用のみでFAX用ケーブルは見送られた。

 使い続けて、やっぱりハーフ、音は悪い。とにかく悪い。悪すぎる・・・・。

N203HPW まもなくしてN201/202の後継機種としてN203が発売される。N103からN201の失敗(P社はモデルチェンジしたが、N社はマイナーチェンジだった)を反省してか、一体型の登場だった。当時の最小、最軽量の最先端を行くP201をわずかだが上回るスペックで登場した。

 当時、小型でショートメールサービスに対応するのはこの機種だけだったせいか、一躍ヒット商品となる。私も、友人に頼まれてしかたなく、N202からの機種変更をすることになる。本当はデジタルなんてどうでもいいし、折り畳みの方が好きなのだが、ショートメールを扱えるので、つい変更してしまった。

 しかし、この機種、とても売れたが問題も多かった。数が出たせいといわれれば、そうかもしれないが、私が知るだけで1回は騒ぎになっているのではないか。初期ロットをつかんだ人は、こぞってショップに交換しに行ったことであろう。私は比較的早い時期のロットだったが、なぜか騒ぎになる現象がでなかった。出なければショップにも行けない。交換もしてもらえない。未だに早い製造年月の機械のままだ。ま、問題ないからいいけどね。

(98.02 記載)

つづく・・・