本編はUSでの放送順でお送りしております。
日本での放送は「TV AIR SCHEDULE」をご覧下さい。
ここでは第74話-第76話までをお楽しみ下さい。
「Mini Episode」もよろしく。
第74話 「6200歳の恋」(REQUIEM
FOR METHUSELAH)
監督:MURRAY GOLDEN/脚本:JEROM BIXBY
第75話 「自由の惑星エデンを求めて」(THE
WAY TO EDEN)
監督:DEVID ALEXANDER/脚本:ARTHUR HEINEMANN/原案:MICHAEL RICHARDS,ARTHUR HEINEMANN
監督:JUD TAYLOR/脚本:MARGARET ARMEN/原案:DEVID GERROLD,OLIVER
CRAWFORD
エンタープライズにリゲル熱病が発生し、発病者が続出、乗組員が全員倒れて死ぬのは時間の問題であった。カークとスポック、それにマッコイはその特効薬であるライタリン採取のため、埋蔵を探知した最寄りのアダム星系の惑星へと向かった。だが、無人と思われたその惑星ホルバーグ917のGにはフリントという地球人が住んでいたのだ。
しかもその住まいは、地球の歴史上貴重な書物や、値も付けられぬ程高価な美術骨董品が多数飾りつけられていた。彼の他にはレイナという若い美人がいるだけで、労働は一切万能ロボットM-4が行っていた。
はじめはフリントはカーク達に敵意を示し、撤退を要求しライタリンの提供も拒否していたのだが、途中から手のひらを返したように丁重になりだし、ライタリンの採取もM-4によって行ってくれる始末であった。しかし、わざとライタリンの引き渡しを長引かせるなど不審な行動が多いため、カークはエンタープライズのコンピュータにフリントの経歴を調べさせる指令を送るが、全く何のデータも残されていなかった。また、カークはレイナに惹かれ、彼女についても調べようとするがフリントと同様何のデータもなかった。
それもそのはず、レイナが出入りを禁じられている部屋に入ったカーク、スポックら三人はそこがフリントの人間製造所であり、レイナが精巧なアンドロイドであることを知るのだった。
フリントは6200歳にもなる不死を獲得した地球人で、史上有名な人物も多く彼が演じてきたもう一つの姿であった。超人である彼は、そのその全知全能を集中させて自分の伴侶とすべくレイナを作り上げたのだった。そしてレイナをカークに近づけたのも、彼女の感受性を目覚めさせ、自分の愛に応えさせる「真の人間」にするためであった。
カークはその行動を非難し、レイナは自由だと愛する彼女を伴って去ろうとする。フリントはそれを引き留め、二人は激しく争った。そしてカークを愛し、フリントをも教師として、父として愛するレイナは、その感情の葛藤に耐えきれなかった----急激な感情の芽生えを制御できなかったのだ。二人のどちらも傷つけたくなく、こうしてレイナは愛の目覚めによって人間となり、愛の苦しみによって「一人の人間」として死んだのだった。
打ちのめされたフリントは、永遠の命から普通の人間と化し、カークの哀しみは永遠にいやされることなく、眠るばかりであった。
盗まれたクルーザー、オーロラ号の拿捕を宇宙艦隊司令部から命じられたエンタープライズは、船を発見するが通信に応答はなく、オーロラ号は逃走の果てオーバーヒートで爆発してしまった。
乗っていた者は、かろうじてエンタープライズに収容されたが、彼等は狂気の科学者セブリンに率いられた原始生活に帰る運動をしているグループだった。そのグループには惑星カトゥーラの大使の息子が加わっており、今カトゥーラと惑星連邦は連邦加盟の交渉中で、微妙な段階にあるため、その扱いには気を配るよう指令を受け、拘束もならずカークも苦い顔をするしかない。
彼等は機械化された人工の生活を嫌い、伝説の楽園・惑星エデンを求めて船を盗んだもので、その行動を阻止されたことに抗議するばかりでカーク達を手こずらせた。
さらに、身体チェックが行われセブリンが文明社会で発生し、未開惑星には恐るべき毒性を持つ細菌シントロコーカス・ノバエの保菌者である事が判明し、隔離したことから騒ぎは大きくなってしまった。
しかしスポックの説得で、エデンの実在を確かめるという条件でグループは規律に従うことを納得した----だがそれはセブリンの策略で、演奏会を開いて乗組員の隙をついて船を乗っ取り、エデンへ行く計画だったのだ。グループの一人イリーナは、チェコフの昔のガールフレンドで、そのためにチェコフも利用されてしまった。
セブリンは超音波でカーク達乗組員を倒して、その隙に脱出するのだった。
危ういところで超音波を停止させたカークは、スポック、マッコイらと共にセブリン達の後を追い、惑星エデンへ行くが、緑に囲まれた美しいその惑星は植物が全て有毒な死の世界だったのだ。
グループの二人が禁断の果実を食べて死に、セブリンも救出に駆けつけたカーク達の手をふりきり、果実を自ら食べて信念に散るのだった。
イリーナを見送るチェコフとスポック、カーク。スポックはイリーナに今度のことで諦めず、本当の楽園を見つけるよう希望した。いつか必ず見つかると確信していたのだ。そして、見つからなければ自分で作り出す方法もあった----転送されるイリーナと仲間の未来に幸あれ。
エンタープライズがパトロール中、区域内の一惑星で植物の伝染病が発生し、住民は絶滅の危機に直面した。その伝染病を治せる唯一の物質はジーナイトで、それは惑星アーダナのみが産する鉱物であった。エンタープライズは命令を受けてアーダナに急行し、民政官の許しをもらってそのジーナイト鉱山の入り口へと降り立った。
空の彼方に見える浮かぶ都市ストラート、美術や学業にのみ専心する完成したこの惑星の知的社会で、銀河系でもそのユニークさで知られる都市であった。
入り口で待っているはずのジーナイトの積み荷が無く、カークは場所を間違えたかと考えるが、突然襲いかかってきた鉱山労働者によって二人は捕らえられてしまった。折良く民政官のプラサスが地上に現れ、労働者達を追い払い、カーク達を救出した。
プラサスが恐れていた通り、積み荷は破壊主義者にが持ち去っていたのだ。----再び積み荷の準備をする間、カークとスポックは雲の上に浮かぶ都市ストラートのお客となった。そこでアーダナの住民が雲の上で労せず暮らすストラート市民と、常に地下の鉱山で働くトログライトという鉱山労働者に分けられていることを知った。しかし、ストラートで教育を受けたヴァナという女性がリーダーとなり、トログライトの権利を要求する活動も始まっていた。プラサスはヴァナを捕らえて拷問にかけるが、カークが反対したため、内政干渉だと怒りだしカーク達を惑星から退去させてしまった。
しかし12時間以内にジーナイトが必要であり、カークはヴァナとの直接交渉を思い立った。たまたまジーナイトから発生するガスの人体に与える影響を調べていたマッコイは、トログライトの差別の原因である知能の低下や、感情の制御困難がガスの影響であることを発見した。カークはそのガスを防ぐマスクを持ち、ヴァナを説得するため、ストラートから彼女を救出して鉱山へと逃亡させた。
しかし、ヴァナはガスの害など信用せず、カークを逆に人質にしようとする有り様であった。そのためカークは非常手段をとり、自ら洞窟の入り口を封じ、プラサスを転送させ、ガスの害を実証しようとする。カークとプラサスがガスの影響で必死の戦いを始めるに及んでヴァナもガスの害に気づき、ジーナイトとマスクの交換を了承した。アーダナの無意味な差別が終わるときは、すぐ目の前に迫っていた・・・・