本編はUSでの放送順でお送りしております。
日本での放送は「TV AIR SCHEDULE」をご覧下さい。
ここでは第54話-第55話までをお楽しみ下さい。
「Mini Episode」もよろしく。
第54話 「もう一つの地球」(BREAD
AND CIRCUSES)
監督:RALPH SENENSKY/脚本:DENE L.COON,GENE RODDENBERRY/原案:JOHN KNEUBUHL
第55話 「宇宙からの使者 Mr.セブン」(ASSIGNMENT
: EARTH)
監督:MARC DANIELS/脚本:GENE RODDENBERRY/原案:JUDD CRUCIS
エンタープライズは、航行途中六年前に行方不明になった宇宙船SSビーグル号の破片を発見した。死体はその中にはなく、破片が流れてきたと思われる第4惑星には、人間の居住が可能であった。乗員はその星へ脱出した可能性があり、メリック船長以下47名の安否を確認すべくカークは船の針路を第4惑星へと向けた。
第4惑星は大陸の形を除き、地球と瓜二つの惑星で20世紀地球程度の文明を持っていた。TV電波を捕らえたウラは、メイン・スクリーンに映す。激しい闘技場の剣闘士の試合であった。そして、殺される一人がビーグル号の乗員ハリスン少佐だったのだ。
カークは急ぎ、マッコイとスポックを連れ地表へと降り立った。太陽神を崇拝する異教徒であり、逃亡奴隷の長であるセブチムスと知り合ったカークは、この星の歴史を知った。地球とほとんど同じ歴史を歩みながら、この世界では20世紀にローマ帝国がまだ実在していたのだ。奴隷も社会的に保障されるようになり、今でも続いていた。
カークはメリック船長が市長になっていると知り、元剣闘士のフラビウスの案内で街に向かった。しかしパトロールに捕らえられ、連行されるカーク達。街はローマ風で車が街路を行き交っている。カーク達は、やがて総督クローディウスと市長メリックに出会った。
総督はカークに部下の全員上陸を命令させようとする。しかし拒否し、「別状なし」と船に連絡するカーク。(これは異常事態、行動待機せよの暗号であった)
総督は、スポックとマッコイを闘技場で剣闘士と戦わせ、カークに承諾を迫った。メリックはこの作戦で屈したが、カークは耐えきった。そしてスポックとマッコイも。
カークは一夜の贅沢が与えられ、処刑されそうになるがチャーリーが都市の大停電を発動させ、フラビウスに助けられたカークはスポック達を助け出した。しかし、照明が復活し、銃に囲まれるカーク達三人。絶体絶命の時、メリックが突如カーク達に力を貸し、通信機を投げ渡した。刺殺されるメリックのおかげで、カーク達は無事エンタープライズに回収される。逃亡奴隷の信仰する太陽(サン)は、神の息子(サン)の意味で、ローマにキリストの生まれる日も近い。その時こそ全ての者が兄弟となれるのだ・・・。
エンタープライズは、1975年の重大な危機を人類がいかに乗り越えたかを調べるため、超高速で20世紀の地球へと戻った。そして地球周回軌道に乗るが、その時突如として船は強烈なショックを受け、何者かが宇宙の彼方から転送されてきたのだった。
転送されてきた男は、ゲリー・セブンと名乗り遥かに進歩した惑星から帰ってきた20世紀の人間だという。そして偶然地球ではなく、エンタープライズに間違って送られて来たというのだ。
彼は地球に戻ることを希望するが、宇宙人の侵略と思ったカークは彼を船内に監禁する。実はセブンの使命は、地球の自滅を防止するという重大なものであったが・・・
この時代の地球は、一大危機を迎えており軍拡競争のあげく、アメリカ合衆国はついに水爆衛星を打ち上げようとしていた。もしこれが成功したら、各国とも追従して水爆衛星を打ち上げ、地球は自滅の道を歩むのは自明の理であった。セブンはこの水爆衛星を失敗に追い込み、安全高度の限界165キロの高さで爆発させ、人類に警告を与えようとする任務の持ち主だった。
それを知らないカークは誤解したわけだが、セブンは難なくエンタープライズを脱走して、自らの地球派遣基地に到着した。しかし基地で待っているはずの二人の仲間は、交通事故で死亡しており二人に雇われていたのんきな女性秘書ロバータしか彼の助けはいなくなってしまった。
ロバータは何も知らぬ地球人の女の子で、セブンは何とか説得して協力してもらうことし、自力で破壊工作を開始する。セブンの後を追うカークとスポックは、セブンの基地にはいるが警察をロバータが呼んだため、二人は警察に捕らえられてしまう。
セブンは順調に妨害工作を行うが、いよいよ核弾頭を基地で操作しようというとき、ロバータが裏切った。ミサイルを邪魔するスパイとしか思えなかったのだ。そして警察を脱出して現れるカークとスポック。すでに水爆衛星は、安全弁を外し刻々と地球へ落ちてきており、世界は大騒ぎだった。
カークはスポックに爆破を止めさせようとするが間に合わず、遂にセブンの言葉を信じ操作させる。危機一髪、水爆は安全高度ギリギリで爆発したのである。
かくて人類は自分の過ちに気づき、やがて核兵器禁止条約が結ばれるのだ。セブンの活躍は、これからも続くのであろう・・・・。