TV Episode

2nd season


本編はUSでの放送順でお送りしております。
日本での放送は「TV AIR SCHEDULEをご覧下さい。

ここでは第39話-第41話までをお楽しみ下さい。
Mini Episode」もよろしく。

第39話 「惑星オリオンの侵略」(JOURNEY TO BABEL)

監督:JOSEPH PEVENEY/脚本:D.C.FONTANA

第40話 「宿敵クリンゴンの出現」(FRIDAY'S CHILD)

監督:JOSEPH PEVENEY/脚本:D.C.FONTANA

第41話 「死の宇宙病」 (THE DEADLY YEARS)

監督:JOSEPH PEVENEY/脚本:DAVID P.HARMON


第39話「惑星オリオンの侵略」

 エンタープライズは惑星バルカンの軌道上にあった。惑星コリードの連盟加入問題を討議する各惑星の代表114名を会議場の小惑星バーベルまで、無事送り届けることが今回の任務であった。かねてから利害の対立でもめるコリード問題だけに、会議場へ到着する前にもめる可能性もあった。

 最後の使節バルカン星のサレック大使夫妻が乗艦してきた。カークはスポックに艦内を案内させようとするが、辞退するサレック。カークにスポックは大使夫妻が両親である事実を打ち明けた。どうやらスポック親子は、反目中であったらしいのだ。エンタープライズはバーベルへ向かって出発し、カークはスポックの母・アマンダ夫人に艦内を見せて回った。カークは先程の冷淡とも思える親子のやりとりが、実に4年ぶりの対面であることを知った。

 バルカン科学アカデミーに入るか、宇宙艦隊に入るか意見が衝突し、以来18年間口も聞いていないというに至っては、ただカークも呆れるばかりであった。

 その夜、二週間の長旅の冒頭を飾る盛大なレセプションが催された。マッコイがサレック大使に何故102才の若さで現職を退く気になったのか、尋ねていたときテレライト星のガブ大使が絡んできた。前回の会議でサレック大使に議論で敗れ、根に持っている人間だ。そして、今回の議題が彼等テレライトが大量のデイリッシュ・クリスタルを一方的に持ち出しているコリード星を連盟に加え、惑星の権利を守ろうとする計画だけに、ガブ大使としても気がかりであったのだろう。

 サレックの影響は大きいのだ。サレックは、ガブ大使を相手にせず夫人を連れて自室へと戻っていった。

 その頃ブリッジは、フェイザー砲の射程圏外を保って影のように追跡を続けている高速小型宇宙艇を発見していた。

 しつこくサレックに絡むガブ大使に、会場へ戻ってきていたサレックはコリード星の加盟を全面的に支持することを明らかにした。人口が少なく、防衛能力のないコリード星を侵略するテレライトなどの侵略者を、バルカンは軽蔑していたのだ。怒り狂い、会場を去るガブ大使----そして数時間後、バルカンに古くから伝わるタルシャアという処刑法で首を折られたガブ大佐の死体が廊下に発見されたのである。

 サレック大使に疑惑が向けられるが、大使は犯行時間に一人で瞑想していたという話で、アリバイはなかった。その証言中、苦痛に顔をゆがめ、突如崩れおれるサレック。

 サレックの診断が続けられていく中、謎の宇宙船の外壁が探知機にかかりにくいトリタニュームという、地球連邦の船には使用されていない物質であることが判明した。しかも、船内から通信が発信されている---スパイが乗り込んでいるのだ。

 サレックは小康を保っていた。病気は心臓弁の機能障害による心臓発作であった。夫人にも明かさなかったが、以前にも二度発作があったという。若くして引退するのも、この病気のせいであった。

 手術しか考えられなかったが、サレックの血液型はバルカン人でも珍しいT.・ネガティブであった。バルカン人に似たリーゲル人で成功した急速増血剤はあるが、まだ実験段階で危険が大きすぎる。その時スポックが、自分の血をフィルターで濾してバルカンの血のみを輸血することを願い出た。

 ----さっそく手術の準備が開始される。

 その頃スパイを追うカーク達は、アドリア人の犯人を捕らえるがカークも左胸に重傷を負ってしまった。薬でも心理探知機でも口を割らない犯人テレフに、上司のシュラス大使も当惑する。そして、指揮を執る任務のため、スポックは父親への輸血を拒み、母の懇願にも応じようとしなかった。

 サレックを救いたいカークが、重傷の身ながら指揮を執ると言い出し、スポックも命令で輸血をすることになり、手術が開始された。----突然、始まる攻撃。信じられない程のエネルギーとスピードだ。例の通信は、依然拘禁室から発せられていた。テレフの頭からアドリア人の触覚に似せたアンテナをもぎとる警備班。エンタープライズは、次々と被弾し、手術中のサレックも又危篤に陥ってしまう。

 カークはエンジンを停止し、捨て身の戦法に出た。無防備状態のエンタープライズの様子に、トドメを刺すべく接近する敵艦。
 フェイザー砲を一斉に発射し、敵艦は爆発、テレフも自決した。スポックの考えでは、敵はコリードを狙う惑星オリオンの特効部隊だった。バルカン人の脅威的体力で命をとりとめるサレックとスポック。そしてカークも医療室の人となる。エンタープライズの危機は去り、スポックと父との冷たい関係も終わりを迎えたようである・・・。



第40話「宿敵クリンゴンの出現」

 カーク達はカペラ4号惑星で産出される貴重な鉱物資源の採掘権を得るため、十の部族を率いる皇帝アカウーと交渉するべく、同惑星へ降り立った。しかしクリンゴン人クラスもまた、鉱物資源を狙ってこの惑星へ来ていたのだ。カーク達は仲間を殺された上、クラスに同調するカペラ人マーブによって武器まで取り上げられてしまう。

 だが、信義を重んじるアカウーは、連邦側が先に接触したという理由でカーク達を交渉の相手に選ぶ。しかし帝位を狙っていたマープは、クラスと組んでクーデターを起こし、アカウーを殺してしまった。カーク達はマープの捕虜となってしまったのだ。

 一方エンタープライズを指揮していたチャーリーは、連邦の貨物船の救援連絡を受信していた。救援に向かうエンタープライズ。だが、それはエンタープライズをカペラ4号星から引き離すための、クリンゴンの仕掛けた罠だったのだ。

 カーク達はアカウーの妻エリンを連れて、宿営地を脱出する。アカウーの子を身ごもっていた彼女は、マープに殺されようとしていたのだ。エリンはカーク達が、タブーを侵し皇帝の妻である彼女に触れたことを怒っていたが、マッコイの親身な治療と説得に、彼だけには心を許すようになっていった。しかしカーク達は、彼女が逃走の途中で陣痛を起こし始めたため、山地の洞窟に身を潜めることにした。

 その頃、罠に気づいたチャーリィは、急いで戻ろうとしていた。しかし、その前にはクリンゴン戦艦が立ちふさがっていた。

 マッコイに助けられて、出産を終えたエリンは子供を連れて姿を消した。手作りの弓矢を片手に後を追うカーク達。実は彼女は、自分を犠牲にして彼等を救うつもりであったのだ。彼女はカーク達がすでに死んだと偽り、追跡してきたマープ達を追い返そうとする。しかしクラスは彼女を信用せず、マープと仲間割れを始める。クラスのフェイザーが、マープを打ち倒した次の瞬間、カークの矢がクラスの足を射抜いていた。その時、遂にチャーリー達が到着し、カーク達は救われた。クリンゴン艦は威嚇だけで、戦おうとはしなかったのである。

 カークは新たに皇太子の摂政となったエリンと、無事に採掘協定を結んだ。そして彼女の生んだ皇太子は、レオナード・ジェイムス・アカウーと名付けられた----。

第41話「死の宇宙病」

 カーク達は、惑星ハイドラ4号に駐在する科学調査団と定期連絡をするため、その地表に降り立った。しかし、団員はいず、チェコフにより老衰で死亡した人間が発見される。そして、現れる男女の二人の老人----彼等は団長のロバート・ジョンソンと妻のエレンだと名乗った。他の調査団員四人は、皆老衰で死亡したという。

 皆、二十代の青年のはずなのに、何が起こったのだろうか。この急速な老化現象の謎を解くため、エンタープライズはハイドラ4号にしばらく留まることにした。同乗していた第10宇宙基地に赴任するストッカー中佐も船に釘付けの状態になる。

 惑星の大気には異常はなく、これといった宇宙線もなかった。ロミュラン帝国との非武装地帯が近いため、ロミュランの新兵器という可能性もあった。調査の続く中、ロバート夫妻が老衰で死亡し、カーク達上陸班にも老化現象が現れ始めてきたことが判明した。

 一日約30才の割合で年老いていく5人。だが、チェコフだけは異常がなく、ドクター・マッコイは、かつてカークの恋人であったドクター・ジャネットと協力してチェコフの調査を開始した。老衰した死体に悲鳴を上げたチェコフは、今度は調査の連続で悲鳴を上げる----頑丈なスポックも足腰に冷えを覚え、カークは同じ命令を何度も出し、注意される始末であった。ジャネットの慰めも老いたカークには重荷でしかない。

 ストッカー中佐がカークの船長解任を画策し始める頃、老化の原因が付近を通過中の彗星が放つC型残留放射能である、と判明した。カークより10歳若いゴーウエイ中佐が死亡する。やはり、個人差を生む何らかの原因が存在することは確実であった。

 ついにストッカーの要請で審査会が召集され、カークの老人性健忘症が実証されて、船長の資格が剥奪された。そして、スポックが辞退したためストッカーが船長となり、彼は赴任基地への直線コースを命令した。ロミュランの非武装地帯に突入し、包囲されるエンタープライズ。その頃マッコイは、チェコフが恐怖で出すアドレナリンの分泌で老衰を抑制した事実をつかんだ。ハイロナリンなら、アドレナリンの数倍の力がある。カークは自ら血清の実験台になり、激痛の中若返り、指揮に復帰した。

 自爆するというハッタリに撤退する敵艦隊。カークの奇策で、船は脱出に成功した。