TV Episode

1st season


本編はUSでの放送順でお送りしております。
日本での放送は「TV AIR SCHEDULEをご覧下さい。

ここでは第19話-第21話までをお楽しみ下さい。

第19話 「宇宙歴元年7.21」(TOMORROW IS YESTERDAY)

監督:MICHAEL O'HERLIHY/脚本:D.C.FONTANA

第20話 「宇宙軍法会議」(COURT MARTIAL)

監督:MARC DANIELS/脚本:DON M.MANKIEWICZ,STEPHEN CARABATOSOS/原作:DON M.MANKIEWICZ

第21話 「ベータ・スリーの独裁者」 (THE RETURN OF THE ARCHONS)

監督:JOSEPH PEVENY/脚本:BORIS SOBELMAN/原作:GENE RODDENBERRY


第19話「宇宙歴元年7.21」

 第9宇宙基地へ燃料補給に向かう途中、エンタープライズは強力な引力を持つブラック・スターに遭遇する。その引力から逃れるために全動力を逆回転させたエンタープライズは、ゴムバンドではじき飛ばされたように宇宙の彼方へ放り出された。そして時を越え、今、エンタープライズは1960年代のアメリカにいた。カーク達は、UFOとしてレーダーに捕らえられ、アメリカ空軍のジェット機が追走する。核ミサイルの攻撃を防ぐため、妨害光線を発射するとたちまち空軍機は分解を開始し、カークは乗員の救出を命令した。

 エンタープライズの転送室に出現するジョン・クリストファー大佐。自分たちは未来人だというカークの言葉を信じられないクリストファー・・・・・・しかし、エンタープライズがすばらしい宇宙船であることが大佐にもよくわかった。

 未来を知った大佐を地球へ返すことは、未来を変える可能性があるため出来ないという結論を得ていたカークだが、大佐のまだ生まれていない息子が人類初の土星着陸をすることがわかり、彼を地球へ帰さざるをえなくなった。しかも、彼が記録したテープが回収されており、それを消さなければエンタープライズの出現が歴史に残り、未来が変わってしまうかもしれないのだ。カークは記録室の見取り図を大佐に書かせ、加藤と共に地上の空軍本部に降り立った。

 たとえ未来に帰れぬとも、未来の世界を変える危険だけは防がねばならない----。
 記録は奪うことに成功するが、警備員を一人、再びエンタープライズに収容し、そしてカークが保安部に捕らえられると言う事態になった。スポックはクリストファーと加藤を連れてカークの救出に向かった。

 カークは無事救出され、そのまま残ると言い張ったクリストファー大佐も共にエンタープライズへ回収された。

 未来へ帰ることを検討するスポック、チャーリーは、太陽へ向かい、その磁力に乗り逆推進を効かせる衝撃で未来へ帰る方法を提案する。その途中で彼等が出現した昨日に戻ったとき、大佐をジェット機へ戻し今日一日が無かったことにする作戦に取りかかった。磁力に逆らう逆推進で昨日に戻り、クリストファーと警備員はそれぞれ転送された。フルパワーをかけ、その衝撃で未来へ向かったエンタープライズは無事彼等の世界へ帰還したのである。

第20話「宇宙軍法会議」

 エンタープライズは激しいイオン嵐のために甚大な被害を受け、記録担当士官フィニー少佐を失った。カークは第11宇宙基地に寄港し、船体を補修すると共に司令官トーン准将に事件を報告する。その時、一人の少女がカークに掴み掛かった。フィニーの娘ジェイムである。人殺しと言われてカークの心は暗く沈んだ。

 船を救うためとはいえイオン嵐を観測中だった彼を、観測室ごと切り放したのだからそういわれても仕方がなかった。しかし、非常事態だから彼は退避しているはずだったのだ。その頃准将は、カークの報告書とコンピュータ日誌に重大な相違を発見していた。日誌はカークが非常事態前に部屋を切り放したと記録していたのだ----カークは、偽証および業務上過失致死の疑いで査問会に問われることになった。

 そんなときカークは四年ぶりに懐かしの恋人、アリール・ショーと再会した。彼女はカークに検事側の作戦を教え、有能な弁護士として旧弊な位人間的なコグレを紹介した。彼女自身有能な弁護士であり、かつカーク裁判の担当検事でもあったのである。軍法会議の査問が開始された----。

 兵学校以来の親友であったカークとフィニーの間に亀裂が生じたのは、彼らがリパブリック号に乗り込んでいたときだった。当直を交代したカークが、核物質回路にフィニーのミスを発見し、処分を受けたフィニーが以来彼を恨み始めたのだ。このことは動機として受け取られ、更に決定的な証拠としてコンピュータのビデオ日誌が提出された。画面に映し出される非常事態前に観測室の切り放しボタンを押すカーク。スポックはその頃エンタープライズのコンピュータの調査を開始していた。

 異常はないが、自分がプログラムしたにも関わらず、スポックがコンピュータにチェスで四連勝した。引き分けて当然で、誰かが記憶バンクに手を加えたに違いなかった。それを知らされたコグレは、裁判の場所をエンタープライズに移し、フィニーが死んでいない可能性を指摘した。事実、カークを陥れようと隠れていたフィニーが発見され、失敗を悟った彼は、皆を道ずれにすべく艦の基本エネルギー回路を閉鎖した。

 墜落するエンタープライズ。だが、ジェイムが乗船しているのを知り、遂に投稿するフィニー。彼の弁護もコグレの担当になるだろう。
 

第21話「ベータ・スリーの独裁者」

 百年前に失踪したパトロール船アーコン号の謎を解くため、カーク達は惑星ベータ3に接近していた。しかし、調査に降りた加藤は別人のようになって帰還し、オニール大尉は行方不明となる。早速カークはスポックと社会学者リンドストロームを連れて捜査に向かった。ベータ3の住民はみな、加藤同様格一化された至福を満面に、放心状態であった。

 親しげに話しかけてくる彼等は、カーク達を祭り見物に来た旅行者くらいにしか思わなかった。ところが六時になると共に住民は暴徒と化し、カーク達に襲いかかった。これが「祭り」なのか。やっとのことで逃げ出したカーク達は、ようやく正常な人間に出会う。宿屋の主人レイジャーである。彼は、祭りやランドールを知らないカーク達を見て、君たちはアーコンなのかと問いただした。

 アーコンとは絶対分子ランドールに対する反乱分子のことらしい。その時、住民の密告で執行官が現れた。反逆者は執行官の持つ、火を吹く杖で射殺、吸収されるのだ。カーク達は、自分に向けられた杖をはたき落とすが、その杖は中空の筒であった。神聖なランドルーの杖をはたき落とされた執行官が戸惑っている間に、レイジャーの案内でカーク達は逃走を開始した。周りの住人の表情が変わり、彼等を襲う----その中にはオニールもいた。テレパシーか何かで操られているのだ。

 オニールを捕獲したカーク達は、やがてこの星に六千年前存在した高度な文明があることを知らされた。その頃、周回軌道上のエンタープライズは強力な熱線攻撃を受け、防御スクリーンでやっと対抗していた。かつてアーコン号も同じように攻撃され、軌道から墜落していったのである。

 一方、カーク達は突如出現したランドルーの映像に、殺人音波を浴びせられていた。マッコイが洗脳され、カークとスポックも同じ運命をたどるところを地下組織の一員で、執行官でもあるマルプロンによって助けられた・・・・。

 謁見の部屋へやってきたカーク達は、現れたランドルーの映像に発砲する。そして、その壊れたパネルの後ろに、かつて平和を目指して作られた巨大コンピュータ・ランドルーがあった。武器はたちまち使用不能になり、カーク達は論理の戦いを挑む。平和と人間性の両立を回答できないランドルーは破れて崩壊し、ベータ3に新しい平和と人間性の時代がやってきた。