本編はUSでの放送順でお送りしております。
日本での放送は「TV AIR SCHEDULE」をご覧下さい。
ここでは第13話-第15話までをお楽しみ下さい。
第13話 「殺人鬼コドス」(THE CONSCIENCE
OF THE KING)
監督:GERD OSWALD/脚本:BARRY TRIVERS
第14話 「宇宙基地SOS」(BALANCE
OF TERROR)
監督:VINCE McEVEETY/脚本:PAUL SCHNEIDER
監督:ROBERT SPARR/脚本:THEODORE STURGEON
カークは、植民星シグニア・マイナーに住むレイトン博士から画期的な合成食品を開発したという連絡を受け、博士邸を訪れるが、それはカークを呼び寄せる口実であった。実はシグニア・マイナーに宇宙巡業劇団が来て公演していたのだが、その主催者であり、スターであるカリディアンが死刑執行人と異名をとったコドスに違いないと言うのである。
コドスは20年前にタルサス4番星の知事を務めていた人物だが、謎の細菌が食料を侵し、当時大混乱が起こった。その時コドスは、絶対の権力を手中に収め、人口の半分に当たる四千人を虐殺したのだ。そして地球軍が到着したとき、コドスの焼死体らしきものが発見され、事件はそれで片づけられた。だが、レイトン博士の推測では、コドスは逃亡して俳優カリディアンとして別人になりすましているというのだ。しかも20年前にコドスの姿を見て本人だと証言できるのは、わずか9人しか残っておらず、その六人は謎の死を遂げていた。
カークとレイトン、そしてエンタープライズのライリー少尉がその残りの三人であったが、その夜レイトン博士もまた謎の死を遂げるのだった・・・。
カークは、カリディアンの娘レノアに近づき、様子をさぐるが、気立ての優しい父親想いの娘に、カークの心は揺れた。データを調べ、カリディアンの素性を洗うカーク。彼の劇団が通過した後で、コドスを知る七人次々と死んでいた・・・。
証拠がないものの、カークは一計を案じ、カリディアンの劇団をエンタープライズで次の公演地まで運ぶ手はずを整えた。
ついにカリディアンに、君はコドスではないのかと詰め寄るカーク。カリディアンは否定も肯定もせず、父を疑うカークの姿に自分が利用されたことを知り、レノアはカークをなじる。ライリー少尉がカリディアンがコドスかもしれないと知ったのは、マッコイの報告を立ち聞きしたからであった。
両親の敵を討つべく、公演中のカリディアンを討とうとするライリー少尉。しかし、レノアが保安部員の銃を抜き、立ちふさがった。コドスを知る七人を殺していたのは彼女だったのだ。驚くコドス。娘を止めようとしたコドスは、カークをねらうフェイザーに倒れた。父の遺体にすがり、泣くレノア---半狂乱の娘を残してこのドラマは終幕を迎えた。
エンタープライズがロミナス・リーマス星とその他の惑星との間に設けられた中立付近をパトロール中、第4前哨基地から攻撃を受けているという連絡が入った。
その時カークは船長として、乗組員のトムソンとアンジェラの船内結婚を挙式中であったが、命令一下、エンタープライズは全速で第4前哨基地の救助に向かった。
この中立地帯は、前世紀の悲惨なロミラス・地球間核戦争以降、超空間通信により決定され、設けられたもので、いずれかが一方的に侵入すれば宣戦布告する旨、定められていた。双方とも全員戦死という戦いだったため、敵の姿すらわからず、互いに残酷な怪物と信じて疑わないふしがあった。そして今、謎の敵が次々と地球基地を破壊し、第4基地を攻撃中なのだ。地球で最強の防御スクリーンさえも一撃で破る高エネルギー・プラズマ兵器の攻撃---ハンソン司令の悲鳴を最後に基地は消え去った。
カークは敵の追跡を命じるが、光の屈折を利用しているのか敵の姿が捕らえられない。ロミラスへ向かう敵に、相手も映像スクリーンが使えぬのではと考えたカークは、敵と同じ速度で同じコースを指示した。敵に自分の影と思いこませるのだ。しかし前方の艦長もまた、エンタープライズの存在を感じていた。通過する惑星を利用し、エンタープライズは攻撃をかけるが、からくもよけ反撃にでる敵艦!エンタープライズと敵艦は、追撃戦の末中立地帯に突入した。激しい攻撃の後、敵の反応がなくなり多数の破片や死体が確認された。撃沈か偽装か・・・カークは持久戦に移るべく、艦を停止させた。長い沈黙が続く。
9時間47分経過、圧倒的戦力を誇るロミラスも、射程距離外から続ける攻撃に疲労し、エネルギーを少しづつ失って行った。攻撃、そして再び漂う残骸---しかし、その残骸がエンタープライズに近づくや、核爆発が起こった。傷つくエンタープライズにとどめを刺すべく姿を現すロミラス艦。ところがエンタープライズは生きていた。核弾頭を見抜いたカークは、フェイザーで爆破していたのだ。
完全に大破した敵に救助を申し出るカーク。しかし、艦長は船と共に運命を共にし、宇宙へ自ら散った。戦いにフィアンセを失ったアンジェラの胸中を思いつつも、カークはロミラスの艦長に、自分に似た想いを感じていた・・・。
カーク達はオミクロン・デルタ地帯の無人惑星を周回していた。上陸して調査中のマッコイと加藤。動物はいないが驚くほど地球ににていて、静かな公園のような世界だ。と、マッコイの眼前に手袋をはめ、チョッキを着た大きな白兎が現れ、金時計を出すや「遅れる、遅れる、大変大変」とつぶやいて走り去った。続いて現れるアリスのような少女---カークはスポックに勧められ、休養がてら上陸班の一員となった。調査は終了し、あとは自由行動となるが、大兎の足跡を見つけ加藤とトニアに追跡させるカーク。
この星には動物反応が無いのに何故?なにかの悪戯か、カークはふと士官学校時代のイタズラ者の上級生フィネガンを思い出した。なんと、現れカークととっくみあいをするフィネガン。その頃トニアはドン・ファンに襲われていた。ドン・ファンを追う加藤。そして、加藤の後を続いて追ったカークは、15年前に別れた恋人ルースに出会っていた。そんな騒動の中で、スポック一人が地下から放射される高水準のエネルギーをキャッチしていた。どうやら、エンタープライズのエネルギーを吸収しているらしい。
調査のためスポックは上陸した。巨大な虎や山賊から逃れたロドリゲスと加藤が合流したとき、白馬の騎士が現れ突入してきた。王女姿のトニアを守るマッコイは、幻のはずと考えていた騎士によって、串刺しにされてしまったのだ。
泣き叫ぶ王女トニア。地道に調査を続けるスポックは、地上の全てが複合人間細胞の産物であることを知った。その間にもメリーとロドリゲスは戦闘機の機銃掃射を受けるわ、フィネガンがちょっかいを出すわ、自体はでたらめの様相を帯び始めた。
願望が実体化していることに気づいたカークは、全員を集め直立不動で何も考えぬよう、命令した。すると妙な男が現れた。彼はこの星の番人で、皆に喜んでもらえないので戸惑っていたのだ。マッコイの死を糾弾するカーク。と、その時美女二人を脇に登場するマッコイ。地下で手厚い治療を受けていたのだという。
この惑星は、おもちゃ箱のように地下工場から続々妄想をふきだす巨大な遊園地だったのである。そうと知ったカーク達は、安心してこの星で休暇を過ごし、スポックを除いてすばらしい思い出を残してこの星を立ち去った。