今年の年賀状は立体写真を使ってみんなを驚かせてみませんか。
 しかし年賀状は何枚も出すものでレンチキュラーレンズをすべてのはがきに貼ったのではコストもかかります。
 また重くなってしまうので定額料金では届きません。
 そこでサンデーフォトスタジオを使った裏ワザを紹介します。

年賀状の作成

・レンチキュラーレンズの購入

 今回作成する年賀状は部分的にレンチキュラーレンズを使ってワンポイントで立体画像を印刷します。
 大きさは任意で構いませんが名刺サイズくらいの大きさがよいと思います。
 これだとはがきの上半分に立体写真、下半分に文面と住所といった感じでレイアウトできます。

 レンチキュラーレンズは粘着層のあるものを購入します。
 こちらのサイトではA2サイズのものを4,500円で販売されています。
 このサイズは508mm×711mmなのでなるべく無駄の出ないように50mm×79mm(注1)にカットすると90枚(10×9)のレンチキュラーレンズが切り出せます。  一枚あたりの単価は50円となります。
 (注1)この大きさより大きいと定額料金の最大重量(6g)をオーバーしてしまいます。
 なおこれはお年玉付き年賀状に弊社で扱っている60LPIの粘着層付きのレンズを貼った場合で使うはがきやレンズの種類によって重量が変わるので注意してください。


・立体画像の作成

 サンデーフォトスタジオで使用する写真を読込んでください。
 この時レンチキュラーレンズのサイズと解像度を設定します。



 サイズをユーザ設定にして値を79mm×50mmに設定します。
 レンチキュラーレンズの解像度を使用するレンズにあわせます。

 前景を通常の操作で切り出します。



 文字を入れていきます。  ここでは立体にしたい文字のみで挨拶文などはレンチキュラーレンズを貼らない部分に後から入れていきます。
 必要に応じてイラスト等のクリップアートも読込んで置いてください。



 次に遠近設定を行います。
 ちなみにこのサンプルで設定した値は背景が-12,手前の背景が0,人物(前景)が8,2010の文字が0,Happy New Year文字が8でイラストが4です。

 設定が終わったら立体画像作成コマンドで立体画像を作成します。
 続けて立体画像合成コマンドでレンチキュラー画像を作成します。



 出来あがった合成画像をファイルメニュの合成画像の保存コマンドでファイルに出力します。



 この時に表示されるダイアログの解像度を覚えておいてください。  設定したレンチキュラーレンズの8倍になっているはずです。  この解像度で年賀状画像を作成します。


・年賀状の作成

 解像度が指定できる画像ソフトを使って年賀状を作成します。
 ここではAdobeのPhotoshopを例に作成方法を紹介します。
 新規コマンドで年賀状画像を作成します。



 先ほど表示された解像度を設定します。
 画像の大きさはハガキのサイズの10.0cm×14.8cmを設定します。  設定する時に単位設定をピクセルからcmに切り替えておきます。

 サンデーフォトスタジオで保存した合成画像を読み込みます。
 読込んだ画像のすべてを選択してコピーしておきます。
 これを年賀状画像にペーストしてください。



 立体画像のレイヤーを適当な位置に移動してください。  なおプリンタで印刷されない余白部分がありますので必ず余白部分は空けておいてください。
 続けて挨拶文や住所等を文字入力していきます。



 出来上がったら画像をハガキにプリントしてください。
 プリントする時はプリンタ設定で用紙サイズ、用紙の種類、印刷品質等を指定してください。
 印刷する場合は必ず等倍で印刷してください。  フチなし前面印刷を行うと印刷解像度が違ってきますので設定しないでください。
 印刷する時にプリントされない部分があるという警告メッセージが表示されますがこれは余白部分ですのでそのまま続行してください。
 なお写真用お年玉付き年賀ハガキに付いている印刷テスト用紙などを使ってテスト印刷する事をお忘れなく。


・ペイントを使った年賀状の作成

 AdobeのPhotoshop等の画像ソフトをお持ちでない方は、Windows標準のペイントを使って年賀状画像を作成する事ができます。
 ペイントを立ち上げてキャンバスの色とサイズコマンドで画像サイズを指定します。



 解像度が480DPIの場合1700×2600ピクセルで指定してください。  この値はハガキサイズより少し小さい大きさです。
 なおこの大きさは使用するプリンタによって違ってきます。
 プリンタによってはもう少し大きくできます。またこのサイズでも分割される場合もあります。
 年賀状画像を作成する前に解像度のチェックを行って最適な値を調べておいた方がよいと思います。

 もうひとつペイントを立ち上げてサンデーフォトスタジオで保存した合成画像を読み込みます。
 読込んだ画像のすべてを選択してコピーしておきます。
 これを年賀状画像に貼り付けてください。
 貼り付けた画像を適当な位置に移動してください。  なお上下左右の余白は空ける必要はありません。(画像サイズをハガキより小さくしているため)

 続いて挨拶文や住所等を文字入力していきます。

 作成時に解像度のチェックを行っていない場合は必ず解像度のチェックを行ってください。
 最後に印刷を行います。プリンタの設定は解像度のチェックで行われていますのでそのまま印刷できます。(念のため確認しておいてください)
 なお保存されたBMPファイルにはページ設定などの情報は保存されませんからペイントを再起動して年賀状画像を読込んだ場合は再び解像度のチェックを行ってください。

・解像度のチェック

 ページ設定コマンドでページ設定を行ってください。



 用紙サイズははがき、余白をすべて0に設定して中央揃えのチェックを外します。  拡大縮小は100%になっている事を確認して下さい。
 次に印刷コマンドでプリンタ設定を行います。  用紙サイズ、用紙の種類、印刷品質等を指定してください。  ここでは印刷は行わずに適用ボタンでプリンタ情報を適用するだけにしてください。

 続いて印刷プレビューコマンドで印刷が1ページで収まる事を確認して下さい。(1ページボタンが押せない)
 プリンタによってはページが分割される事があります。
 その場合キャンバスの色とサイズコマンドで画像サイズを調整してください。
 なおキャンバスを小さくしていくと画像や文字が切れる場合がありますのでその場合は範囲選択で文字や画像全体を移動してください。


・レンチキュラーレンズの貼り付け

 レンチキュラーレンズを立体画像の大きさにカットします。レンズが縦になるようにしてください。
 次に接着面の保護フィルムに上から1センチくらいの所にカッターで切れ込みを入れておきます。


 切れ込みを入れた接着面の保護フィルムをはがし写真とレンチキュラーレンズの接着面を合わせます。
 写真とレンチキュラーレンズを少しづつずらしながら写真が最も立体的に見える所を探します。  この時はがした接着面と写真が接触しないように気をつけてください。


 最も立体的に見える所が探せたら先ほど切り取った1センチ幅の部分のレンズと写真を接着します。
 残りの保護フィルムをすべてはがして残りの部分のレンズと写真を接着します。
 この時空気を追い出しながら徐々に貼っていくときれいに貼れます。
 すべて貼り終えたら指でしごいて空気を追い出して完成です。(残念ながら写真では立体的にお見せできません)




 
サンプルデータ
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