ACT-2”Double Trouble ”

1996年 バンダイ・小学館作品


 STORY

 夜の街、変死体が発見された。それは青年とは思えないほど、老化したまるで老人の死体だった。ベテラン山崎警部もこんな仏さん見たこと無い・・・とつぶやく。

 つとむの家は相変わらずだった。今日は受験の発表日、姉のはずみがからかいにいくが、つとむは難なくかわす・・・それは寝ているつとむの身体を使っていたバーディなのだが・・・。バーディは自分を呼ぶ何かを感じていた。

 氷川の所には、薬物の臨床実験のバイトの青年が来ていた。その様子を見るゴメス。しかし、実際には人体実験が行われていたのだった。ゴメスはその様子を見る・・・。

 その頃つとむはまだ寝ていた。その身体を勝手に使うバーディ。そこは池袋の大通りの真ん中まで来ていた。突然クラクションで目を覚ますつとむ。自分が何故こんな所に来ているのかつかめない。さわぐつとむをバーディは「何かが見てる!?」と注意する。その視線の正体はレビだった。その顔をみるやバーディは変身して飛びかかろうとする。しかし、ゴメスの一発で簡単に気を失ってしまった。

 つとむは気づくと、ゴメスはいない。しかし、今日は発表日だと思いだしあわてて高校へ向かう。発表の前でつとむはいざとなると自分の番号が見れないでいる。そんなところへ早宮がやってきて、かわりに番号を見てやるのだった。つとむも合格していると・・・。つとむは嬉しいあまりバーディに合格だと叫ぶ。バーディはつとむの身体を早宮に抱きつかせてあげる。早宮は・・・・。その日の夕方、つとむはバーディに人の身体を勝手に使うな!地球人を巻き込むなとバーディを責めるのだが・・・。

 氷川は、人体実験を更に進めていた。その成果を見るため、サンプルのテストを希望しているのだ、レビは朝の少年つとむをテストに使おうとゴメスに告げていた。

 一方山崎警部は、先の変死体の検死解剖報告を受けていた。身体に損傷はない。ただ、脳に異常が・・・。大脳が萎縮し、かわりに小脳が発達しているというのだ。闘争本能を上げるためなのか・・?戦時中は人工的に行う実験もされていたという。しかし、その資料は米軍に押収されたか、灰になったか。山崎警部は当時の関係者に聞き込みを行うことを決意していた。

 つとむは早宮のうちに、昼間のわびを入れようと電話をかけていた。しかし、早宮は変な人がうろついているので、今すぐ家に来てくれとつとむに頼むのだった。つとむは自転車を飛ばして早宮の家に向かう。その変な人というのは、アーカソイドだったのだ。つとむはアーカソイドをみるや、早宮に外に出るなといい、階下にアーカソイドを探しに出る。

 攻撃はアーカソイドの方からやってきた。その様子を階上の踊り場で見る早宮は、つとむを心配して慌てて下に降りてくる。バーディはつとむに交代するように進める。しかし、早宮が・・・・。バーディが変身し、アーカソイドの首を折る様を、早宮はしっかり目撃してしまった。つとむの狼狽をよそにバーディは逃げるアーカソイドを追い始めた。

 アーカソイドはバーディをどこかに誘っているのだ。バーディはそのことを承知してアーカソイドを追っていた。そしてついた場所は、水族館・・・そして目の前に一つの影が。その物体は、サイキックパワーを使ってバーディに攻撃を仕掛けてきた。しかもバーディの攻撃をうけても痛がらない。これはいったい・・・・。

 バーディもおかしさに気づいた。さらに変身したその怪物からはつとむと同じ人間の匂いがすると・・。つとむには信じられなかった。突然頭を抱える怪物。そして「痛い・・。僕の身体はどうなっているの・・・」と言う怪物。その怪物をヘリでやってきた氷川は撃ち殺すのだった。それは人間・・!?氷川はまだ、不完全だというのだが、バーディの何をしようとしているのかという問いには答えない。バーディが飛びかかろうとした瞬間、またもやゴメスが止めに入った。ゴメスは「連邦の捜査官ごときが、レビにかまうな。」といい、反抗するバーディの腕を折って、怪物だった人間の死体を抱えて立ち去るのだった。バーディはつとむにシャトルに戻るように依頼して交代する。つとむは、すでに地球が巻き込まれていることを、感じずにはいられなかった。

 シャトルでつとむはバーディに協力していくことを伝える。バーディもうまくやってゆこうとつとむに言う。そしてつとむは、早宮のことを思い出すのだった。この状況をどう説明するのかと。バーディは「何とかなるわよ」というのだが・・・・・。

私から一言

 さあ、物語も2作目で話が進んできました。一応今回のシリーズは、氷川というやつの話をレビ達に絡めての構成になっているようで、原作のエピソードを絡めつつの進展になってますね。警察の方の登場も、今回は重要な要素になってる感じがします。あ、でもスピリッツ計画は原作でもあったっけか?さあて、早宮にもばれたぞ、どう説明するかな。次回は地球製でない本場もんのアーカソイド、オンディーヌもでますね。

 しかし、原作ってどうなってるんだっけ?しばらく見てないんで記憶が薄れてきた気がする。このOVAシリーズ書き終えたら、サンデーの別冊を押入から掘り起こして、最初から読み直すことにしよう・・・。

 STAFF & 声の出演

原作:ゆうきまさみ

製作:渡辺 繁浅見 勇

プロデューサー:杉田 敦植田文郎池口和彦丸山正雄吉本 聡

監督:川尻善昭

絵コンテ・演出:浅香守生

脚本:小中千昭

キャラクターデザイン:高橋久美子

作画監督:桜井邦彦

美術監督:上原伸一

撮影監督:山口 仁

音響監督:三間雅文

音楽プロデューサー:佐々木史朗石川吉元

音楽:大谷 幸

編集:尾形浩敏

効果:柴崎憲治

調整:山田富士男

スーパーバイザー・クリーチャーデザイン:出渕 裕

メカニックデザイン・CGワークス:佐山義則

音響製作:テクノサウンド 高寺 雄

協力:小学館「週間少年サンデー」編集部

アニメーション製作:マッドハウス

製作:バンダイビジュアル小学館


バーディ:三石琴乃

千川つとむ:岩永哲哉

氷川:市川 治

ゴメス:大塚明夫

レビ:兵頭まこ

早宮夏美:野上ゆかな

千川耕一郎:キートン山田

千川いずみ:太地琴恵

千川はずみ:丸尾知子

山崎:青野 武


主題歌

「future shock」

作詞:谷亜ヒロコ

作曲:川野美紀

編曲:林 有三

歌:Cherry

音楽製作:ビクターエンターテイメント