ACT-1”2 Hearts in 1 Body ”

1996年 バンダイ・小学館作品


 STORY

 夜の街、一人の逃げる男とそれを追う影・・・。爆発音が鳴り響く・・・。

 平凡な中学生、千川つとむむは気分転換に自販機の缶ジュースを買っていた。明日は高校の入試日だったのだ。そこへさっきの男がぶつかってくる。「かくまってくれ!!」というではないか。つとむはしかたなく、昔かくれんぼで使っていた場所へ姿を隠す。しかし、空から鉄材がふってきた。男とつとむはあわてて逃げ出すのだった。

 追手は少女だった。男はつとむをかかえて少女の近づくのを待っている。そして少女につとむを投げる!少女は男が飛び込んできたと思いこみ、激しい閃光が・・・・。少女は連邦捜査官、バーディ・シフォン・アルティラ、男はギーガーという異星人だった。バーディはギーガーと間違えて、地球人のつとむに攻撃をしてしまったのだ。

 つとむは夢の中で、話し声を聞いていた。そして突然少女が・・・・・・。目覚めたつとむは今日は受験日だ!と思いだし、慌てて準備を始めて出かける。朝、ふと昨日の爆発現場で足を止める。路面には跡がくっきり残っていた。あれは本当に夢だったのだろうか・・・?つとむは考えるのをやめて、入試会場へ向かった。そんなつとむを見る車に乗った男二人。ひとりはギーガーだった。

 会場の入り口では早宮が待っていた。彼女もつとむと同じ高校を受験するのだ。試験が始まるのだが、つとむは頭が混乱して、何もわからない。しかし、手だけはひとりでに動いて回答欄を埋めていく・・・・・。これはいったい!?やがて、試験が終わりつとむは「たぶん昨日から混乱しているだけで、実はこれが実力かも・・」なんて思っているその途端、昨日の男ギーガーに捕まってしまった。ギーガーはバーディの居場所を聞くが、つとむには何のことだかさっぱりわからない。

 首を絞められたその瞬間、「交代しましょ」と頭の中から声が。その瞬間、身体がつとむからバーディのからだに変身した。驚いたのはギーガーだった。たちまちバーディに打ちのめされ、転送されてしまうギーガーだった。

 つとむは歩道に立っていた。制服はボロボロになっていたが、いったい何がおきたのか全く理解できない・・・。その様子をギーガーと一緒にいた男と、もう一人、新手の男が見ている・・・。

 夜、つとむの家ではとうさん以外がみな心配していた。なんで制服がぼろぼろなの?とうさんは不思議がっているのだが・・・。着替えるつとむは、これはきっと夢の続きなんだ・・・といいきかせるのだが、その瞬間またバーディの声が・・・。バーディは「現実を認識しなさい」」というが、つとむにとっては信じられないことの連続なのだ。バーディはつとむにある場所に行くように指示をした。

 廃車置き場で赤い車に入るように命じるバーディ。ドアを開けるとその先には・・・別の部屋に通じていた。そして宇宙人の映像が流れる。つとむにこれまでの説明が始まる。バーディの誤認攻撃でつとむの身体は死につつあること。これを阻止するため、苦肉の策としてバーディの活性細胞でつとむの身体を維持していること。そのため、つとむの身体にはバーディも同居していること。生理的影響は全く無いこと。そして、バーディの捜査に協力して欲しいこと・・・・・バーディは「この地球で、レビを捕まえる」という。それはバーディの幼い頃の記憶を見せられたつとむにもわからないではないのだが・・・・。

 つとむを見ていた男の一人は、ゴメスという男だった。ゴメスは氷川と言う男に会っていた。氷川はなにやらレビの元で研究を進めているらしい・・・・。

 つとむは風呂の中で、少女と同居という自体に苦笑いしていた・・。それはバーディとて同じ事・・・。突然、バーディが外の変化に気づく。つとむのからだからバーディへチェンジし、外の様子をうかがう。それは、ゴメスと一緒にいた新手の男、不定形生命体バチルスであった。バチルスは野犬を飲み込んでバーディを探していた。

 バーディは、バチルスの元へ登場するが、不定形なので力ワザが一切通用しない。こいつには界面活性剤がきくというのだが、ここには持ってきていない。そんなとき、つとむにひらめきが・・・。つとむは早く家に戻るように言う。家に戻ると、つとむにチェンジし、台所から液体洗剤を持ち出す。そして追ってきたバチルスにつとむは対面する。びびりながらもつとむは、自分の身体のまま洗剤を浴びせる。つとむは何とかバチルスを追い返すのだった。

 公園で手を洗うつとむ。バーディに勝手に身体をかえられたんじゃたまらないともらすつとむだったが、背後からロボットであるアーカソイドが忍び寄っていた。つとむは重なる身の危険にパニック状態に陥る。せっかく受験が終わって遊べると思ったその瞬間、自分はこんなめにあわされるのかと・・・。

 結局バーディに交代してアーカソイドをやっつめるのだが、まだ終わりではなかった。アーカソイドを飲み込んだバチルスがやってきたのだ。今度は洗剤もない。しかし、またまたつとむの機転でバーディは、バチルスに石油を浴びせて退治するのだった。

 バーディもさすがに疲れたらしく眠りには入る。つとむの姿にチェンジした。つとむは、これからどうしたものかと考える。この宇宙人である少女と同じからだを共有することについて・・・・・・・。

私から一言

 しいてあげるならば、バーディのキャラがちょっとマンガと違うところが許せないでもない・・・。でも、ま、いっか。アニメになったんだから。原作コミックの方も早く2巻目でないかな。(97/7現在未発売)もうすぐ1年たっちゃうよ・・・。
 どうでもいいが、私はつとむの親父さんのキャラがとっても好きだ。「あれーっ」が特に。アニメもばっちりあの特徴がでていたので、私は嬉しい!?

 ちなみに、オープニングには、じゃじゃ馬グルーミンUPのCF付き。

 STAFF & 声の出演

原作:ゆうきまさみ

製作:渡辺 繁浅見 勇

プロデューサー:杉田 敦植田文郎池口和彦丸山正雄吉本 聡

絵コンテ・監督:川尻善昭

脚本:小中千昭

キャラクターデザイン・作画監督:高橋久美子

美術監督:青木勝志

撮影監督:山口 仁

音響監督:三間雅文

音楽プロデューサー:佐々木史朗石川吉元

音楽:大谷 幸

編集:尾形浩敏

効果:柴崎憲治

調整:山田富士男

スーパーバイザー・クリーチャーデザイン:出渕 裕

メカニックデザイン・CGワークス:佐山義則

音響製作:テクノサウンド 高寺 雄

アニメーション製作:マッドハウス

製作:バンダイビジュアル小学館


バーディ:三石琴乃

千川つとむ:岩永哲哉

氷川:市川 治

ゴメス:大塚明夫

レビ:兵頭まこ

早宮夏美:野上ゆかな

千川耕一郎:キートン山田

千川いずみ:太地琴恵

千川はずみ:丸尾知子

メギウス:清川元夢

バチルス:若元規夫


主題歌

「future shock」

作詞:谷亜ヒロコ

作曲:川野美紀

編曲:林 有三

歌:Cherry

音楽製作:ビクターエンターテイメント