うる星やつら TV Episode

ここは、第192話から第194話までです!

第192話 「刺激的だっちゃ!恐怖の頭上クーラー!!」

脚本:井上敏樹/絵コンテ・演出:吉永尚之/作画監督:アベ正巳/美術監督:新井寅雄
昭和60年8月14日放送

 暑い夏の朝、したたり落ちる汗、あたる、面堂、メガネはうっとおしい顔で学校へ行く。しかし、授業どころではない。うちわで扇ぐならまだよいが、扇風機を回す物や、竜之介からかき氷を買うために並ぶものまで出る始末。たちまち怒る温泉と一触即発の状態の中で、ラムだけが涼しい顔をしていた。

 いったいなぜラムだけが。それはアイスクーラーのせいだった。あたるはよこせと言うが、ラムは地球人には無理だという。なんと頭上にある氷は平常心で浮いているという。常に平常心でいること、ようはリラックスしていることという。それならば簡単と、あたるやしのぶまでが欲しいと言う。

 温泉もこのままでは授業にならんとラムにアイスクーラーを出すように指示する。そして、ラムはみんなの頭上に氷を出現させた。

 落ち着いたところで、温泉はみんなに席に着くように言う。が、話を聞く生徒達ではない。大声をあげる温泉、その途端頭上の氷が頭に落下した。平常心を失うと、氷が落下し頭を直撃するのだった。おそれおののくあたる達。なんとか平常心を保つようにリラックスしようと努めるのだが。。

 突然大声を上げるラム。その途端全員驚き、氷が頭上へ。怒るあたるに再び落下。なんとか笑ってリラックスするみんなにラムは「その調子その調子」と言う。立ち直った温泉も笑いながらあたるに席に着けと言うが、反抗するあたるに温泉は笑いながら応戦。そうやってストレスをためた二人の氷はみるみる巨大化していった。すかさずラムが二人を驚かす。巨大氷は二人の頭上へ落下した。

 しのぶたちは、怖いし落ち着いたから、アイスクーラーの回収をラムに頼む。が、ラムは「冬まで溶けないっちゃ」とまたもや一同の頭上へ氷をお見舞いした。実際のところ、有効期間は一時間という。しかし、短いようで長い一時間の始まりであった。

 パーマらは対応を求めて窓で一悶着、あたるらは校長にみつかり、何をやっているのか問いただされるが、ひたすらニヤニヤ笑い、スキップしながら逃走する始末だった。そしてあたるらの所にテンがやってくる。テンは頭上の氷を見るや、アイスクーラーやなと一言つぶやくなり、あたるにパンチ攻撃を仕掛けてきた。あたるは笑うも氷はどんどん大きくなっていく。

 そして巨大化した氷をみた一同は唖然とし、氷を頭上に落下させた。なんと、あたるの巨大氷の中に美女サクラが現れたのだった。なんとストレスが一定量を超えると、氷の中に妄想が現れるというのだ。ラムはそれを見て、怒ろうとするが、慌てて平常心を戻す。怒るに怒れない状態になってしまった。しかし、氷の落下でついに気絶してしまう。

 一同氷を眺めて、一人になろうとするあたるを捕まえる。ラムもテンに氷を溶かすように言う。抵抗するあたるはさらにストレスをためて氷を大きくし、なんと水着姿の竜之介やしのぶまで出現させた。驚くしのぶはすぐさまサクラと竜之介に報告する。一方面堂らは、あたるの勝手にはさせじとあたるを取り囲むが、なんとあたるは自分で自分を殴り初め、自らストレスをためることでさらに美女を出現させるのだった。そして究極のハーレムを気づくと豪語する。

 なんとメガネや面堂達までも自分で自分を殴り始めた。そして氷の中は美女であふれ出すのだった。

 校庭のみんなの前にやってきたサクラはしのぶは、唖然とする。そして妄想ではなく生身のすごさを見せる。その途端大きくなった氷は男子生徒の頭上に落下した。気絶する男子生徒達。そしてラムが意識を回復する。すでに氷は溶け始めていた。そして美女達も瞬く間に溶けていく。

 やっぱり地球人には無理だっちゃとつぶやくラム。校庭の騒ぎの様を見届ける校長。その校長の頭にも氷が。そして氷の中には膝に猫を抱えた美女が入っているのだった。。。


 平常心。これは究極のクーラー。(しかしこの放送、これを執筆している今からちょうど18年前になるのね。月日がこんなにたっているとは恐ろしい。。。)


第193話 「愛の襲撃!ロマンチックが止まらない!!」

脚本:柳川 茂/絵コンテ:やまざきかずお/演出:関田 修/作画監督:黒田佐武朗/美術監督:新井寅雄
昭和60年8月21日放送

 夏休みの最後の日、メガネや面堂、しのぶは、生ビールを横目に屋上ビアガーデンに集合していた。そしてあたるが一人でやってくる。ラムは買い物に行くというのだった。怒りまくるメガネではあったが。。。

 その頃ラムは異次元の森にある花屋に来ていた。そこにはキラキラかがやく花火草やうるさい語り草などをみせられるが、ラムはロマンチックな物を要求する。そこで店主が出したにはキューピットの苗だった。縁結びの実がなるというのだ。ラムは早速UFOに持ち帰り、育て始める。実の寿命は日没まで。意外に短い。

 早速水をたっぷりやると、苗が育ちキューピットが生まれた。キューピットは枝で弓と矢を作る。その矢を意中の人に命中させると、虜になると言うのだ。ラムは早速キューピットをあたるの所へ連れて行く。しかし、矢はなかなかあたるにあたらない。ラムがあたるを羽交い締めにし、キューピットの矢を命中させようとするが、事情を知ったあたるはすんでの所で矢をよけて逃亡を図るのだった。

 しかしあたるはその威力を自分のために使おうとする。そしてキューピット奪取のために突進する。ラムはそれを見抜きあたるの裏をかくが、キューピットが打った矢は、ギャラリーにどんどん刺さってゆくのだった。ギャラリーの男達がラムを追いかけ始める。その隙を狙ってあたるはまんまとキューピットを自分の物にしてしまうのだった。

 街では竜之介の父がバレンタインに竜之介がもらったチョコを売りさばこうとしていた。それを止める竜之介。それを見たあたるは矢を竜之介に当てるように命じる。が、矢はあろうとこか、父に命中してしまった。さっそくあたるを抱きしめる竜之介の父。あとにとりのこされるは竜之介とキューピット。竜之介は静かに帰っていく。キューピットは竜之介に話しかけるが、逆に竜之介に説教され、キューピットは自分の愛に目覚めるのだった。人のためではなく、自分の愛する物を探しに。

 早速街で女の子を物色する。その中で目に付いたのは面堂というしのぶだった。矢を射るが、しのぶと面堂に簡単に阻まれ、事情説明を求められる。すかさず逃げて次をまとめ打ちするが、今度はメガネら4人に命中して追いかけられる羽目になった。公園に逃げてきたキューピットは、竜之介に会う。そこにラムがやっとキューピットを見つける。メガネ達も怒ってやってきた。そしておかしく思った面堂達もやてきた。そこへ竜之介の父に追われたあたるもやってきた。

 好都合とラムはあたるに矢の連射を浴びせるようキューピットに命じる。しかし、あたるの執拗な抵抗に、ついに矢は一本もあたらなかった。そして日は落ちていく。その様子を見ていた面堂、しのぶ、メガネらがあたるを動けないようにする。あきらめろ、と。そんなあたるへ矢がのびる・・・が届かない。日没であった。キューピットは地面に落下した。キューピットは「役にたたなくてごめん。でも楽しかった・・・。」と息を引き取っていくのであった。一同になんともいえない空気が走る。

 その晩、あたるはキューピットを庭に埋めて弔ってやるのだった。

 そして一週間後、キューピットの墓に花を捧げに来た面堂やしのぶたち。しかし、突然土が動いたかと思うと、苗が伸びてキューピットが生まれた。「今度こそがんばりまっせ!」といいながら。思わず目に手を当て、「もういいっちゃ」と断るラムだった。


 これは...

第194話 「ひさびさ登場!火消しの母に悩みあり!!」

脚本:柳川 茂/絵コンテ・演出:栗山美秀/作画監督:河南正昭/美術監督:新井寅雄
昭和60年8月28日放送

 半鐘の音に今日も走る、火事場の現場に。そして勢いよくまといを振り上げる。そしてつかの間の一時、地球にいるテンに思いをはすテンの母であった。早速ラムのUFOに連絡を入れ、近いうちに地球へ行くことを伝えるのだった。

 一方、テンは今日もあたると死闘を繰り広げていた。そしてあたるが追いつめられた絶体絶命の時、テンが火を噴くその時・・・ラムがテンに母が来ることを告げる。途端に態度を硬化させるテンであった。テンはその言葉遣いまでも変わってしまった。しかしラムがまだ来ていないと伝えるや、またもとのテンに戻る。そしてあたるに火を噴こうとしたその時、今度は本当に母が来たのだった。

 最近幼児の非行が増えているという。親が仕事で忙しく、子供がぐれていることに気づかないというのだ。そしてそういう子供に限って、親の前ではいい子にしているというので、心配して見に来たというのだった。あたるはたしかにごく身近でそんなことがあるとうなずくのだった。そしてテンにふる。体をこわばらせるテンであった。

 ラムはまかせろと言う。テンの母は、テンが火を噴いてまわっていないか心配だというのだった。そんなラムとテンの母の背後で、あたるとテンのにらみ合いが始まる。そして母の見ていない隙に火を噴こうとしたその時、あたるが半鐘を鳴らした。

 火事はどこだーと形相を変えるテンの母。慌てて火を口に含むテンであった。あたるはコップの水をテンに振りかけ、火事は鎮火したと言うあたるであった。

 そんな中、テンは母のために何かしたいと思い、あたるの母に相談する。何か花をプレゼントしたらという助言に早速花を買いに行くテンであった。花屋でカーネーションを買い、家路へ急ぐ。しかし、そこへトラジマの襲撃が。慌てて火を噴くテンだったが、すぐさま火消しの母が登場し消化する。慌てて身を隠すテンであった。

 そして母が去った後、花束も燃えかすとなっていた、涙を流すテンであったが、目の前を通り過ぎた花屋のトラックが落としていったカーネーションが一つ。うれしく思うテンは、花を取ろうとするが、豚、イノブタ、いぼイノブタの大群に行く手を阻まれる。そしてとどめはそば屋の自転車に花の命は潰えてしまった。夕日に花屋のお姉さんの笑顔を思い、涙を流すテンであった。

 テンの帰りを待つ母。避けられているのでは・・と心配に思うが、テンは戻って来ない。その頃テンはどうしようかと迷っていた。母とラムがテンを探すが、テンは身を隠す。手ぶらでは帰れないと。そしてあてど無く歩くテンの前に花屋のお姉さんが優しくカーネーションを差し出す。これ余ったからあげると。喜ぶテンは早速家に帰るが、母は仕事で帰った後だった。肩を落とすテンにあたるがフライパンを持ち出し、アタックをかける。テンは一直線に母のバイクへ。そしてやっと母に会えるのだった。

 テンはカーネーションを差し出し、ちょっと早い誕生日プレゼントと言って母に花を渡す。遊園地に降り立った母は、優しくテンを抱く。母の膝の上で眠い目をこするテン。それはいつものテンではなく、子供のテンであった。「ボクホントは悪い子や」とつぶやくテンに母は「そんなことないで。テンはいいこや。」と優しくなでるのだった。

 そして今日もテンの母は纏を振り上げる。テンのためにも・・・・


 母の前では、とってもいい子のてんちゃん。ぼくいいこや!

written by PowerBird