うる星やつら TV Episode

ここは、第111話から第113話までです!

第111話 「怒りのラムちゃん!」

脚本:伊藤和典/絵コンテ:高橋資祐/演出:上村 修/作画監督:高橋資祐/美術監督:新井寅雄
昭和58年11月2日放送

 UFOの中でラムはあたるにプレゼントするマフラーを編んでいた。そして遂に完成し、喜ぶラムは、早速あたるのもとへ届けに行く。

 その頃あたるは、部屋の中で戦闘機で遊ぶテンのおもちゃを取り上げ、いつものようにテンとけんかをしていた。いつものようにテンをフライパンで打ちのめしたところに、ラムがやってきた。マフラーを持ってきたのだ。あたるの首にマフラーをまわすラムだった。そこへ打ちのめされたテンが悔しさのあまり、あたるに炎を浴びせる。あたるとマフラーは黒こげになってしまった。あたるは首の周りの黒こげを眺める・・・。

 ここぞとばかりにあたるはテンに「これがなんだかわかるか・・・。これは、ラムが、オレのために、心を込めて、編んでくれた、マフラーの、燃えカスじゃぁぁぁぁ!」と叫ぶのだった。テンはショックをうける。さらにあたるは、ラムを無視してテンに言葉の剣を突き刺すのだった。ラムはあたるにまた編んで上げるから・・というが、あたるはラムにもテンのためにも、ここは怒らなければダメだと説得する。

 その場を逃れたテンは、どうしたらいいか悩んでいた。しかたなく面堂に謝り方を教わるが、それは胸を張り「悪かったな!」という面堂式作法だった。生まれてからまじめに謝ったことのないテンだったが、それには一抹の不安を覚え、メガネ達4人に試してみるのだった。

 4人にミサイルでさんざん攻撃した後、テンは面堂に教わったとおりに謝るのだが結果は・・・・無惨なテンだった。テンはそのぶを見つけ、たまたましのぶがやった誤る方法を目撃し、また4人に実践するが結果は同じ。なぜ?理解できないテンだった。

 テンはしかたなく、各種方法をとりまぜて謝ろうとラムのUFOに行くが、ラムはそこでちょうどテンに怒る練習をしていた。「こぅおらぁ!!テン!!!」それは言葉では言い表せない恐怖だった。しかし、ラム本人はそのことに全く気づいていない。その練習を見てしまったテンは、チビらせてとても謝る状況ではないと、逃げ出した。

 自分の荷物をまとめ、家を出ていくテン。そんなテンをサクラが見つけ、事情を聞いたサクラは、テンに謝り方を教えてやる。

 その晩、あたるはまだラムに「テンが来たらしかってやれよ」と言っていた。そのあたるの着るセーターの背中にはテンの文字が書かれていた。「ごめんね、らむちゃん・・・」と。ラムはあたるの言葉にただ笑いながら、新しいマフラーを編むのだった・・・。


  普段以上にこわいラムちゃん。それに気づいていない本人がやっぱりこわい。



第112話 「ラムとあたる・二人だけの夜」

脚本:伊藤和典/絵コンテ:小島多美子/演出:上村 修/作画監督:古瀬 登/美術監督:新井寅雄
昭和58年11月9日放送

 家と商店街を往復する毎日・・・今日も同じ一日のあたるの母。商店街の福引きに夢をかけるもはずればかり・・・しかし、もう一度・・・そして遂に当てた一等賞。熱海でのペア旅行!あたるの止めるのも聞かずに、夫婦は旅行を決行する。あたるをラムに任せて・・・。

 学校で、あたるに今日の夕食のリクエストを聞くラム。その様子を逃さず聞く面堂とメガネ達4人だった。今日はあたるとラムが二人っきり・・・面堂の刀の刃が光る!そこへテンがあたるの両親にあたるの見張りを頼まれたと言ってやってくる。あたるはラムと二人っきりでなく、テンがいたことに喜ぶのだが・・・。

 放課後、一緒に帰るラムとあたる。あたるは、とりあえず腹ごしらえをしておくため、ラムを先に帰そうとする。ここでは素直に従うラムだった。買い食いしないで帰るように言うラム。しかし、あたるの背中には怪しい機械がついていた。

 二人が別れたことを確認するメガネ達4人。その後ろに面堂。彼等の目が光る。

 ラムは夕食を作っていた。しかし、料理は・・・やっぱり爆発していた。その頃あたるは腹ごしらえをしようとしていたが、面堂の刺客(おかまの黒メガネ23号)に捕まり、面堂邸に連れてこられてしまった。面堂はここで、あたるを軟禁しようというのだ。あたるはといえば、ラムの料理を食べなくて済むと喜ぶのだが、その時背中の機械が活動を始めた。あたるはどんどん諸星家へ引き寄せられていく。

 ラムが機械を使ってあたるを吸い寄せていたのだ。あたるが帰った?のをみて「ごはん?それともお風呂?」と新妻のように出迎えるラムだった。しかし、あたるをみたラムは、「汚れてるから一緒にお風呂に入るっちゃ」の言葉にあたるは狼狽える。しかし、それはテンと一緒とのことで、一応ため息をつくあたるだった。

 夕食・・・ラムの料理が並べられる。しかし、いつものとんがったおかずに、あたるは「いらん」といって食べようとしない。ラムが「あーーーん」といって食べさせようとするのだが、その様子を床下から観察していた面堂が、抱きついたと勘違いして床下から刀と共に登場した。そしてメガネ達4人も。

 ラムは何より料理をひっくり返された事に腹を立て、電撃をお見舞いさせた。そして持っていたひとかけらをあたるに「あーーん」。みごと放り込んだ。当然あたるの唇はたらこになり、あたるは気分が悪くなる。その様子を見たラムは「もう寝るっちゃ」とあたるを促す。その言葉を聞いた5人は、一様にラムを押し倒すあたるを思い浮かべていた。我に返ると、あたるを締め付ける5人。それをラムが止めて「うちの身体はダーリンのものだっちゃ!」と決定的な発言をするのだった。この言葉に5人は硬直し、メガネは気絶してしまう。

 寝るから帰れというラム。その横であたるは頭の中で状況をシミュレートしていた。そして出た結果は・・・「なんじゃ、今と全然かわらんじゃないか!」あたるはラムを連れて2階へ駆け上がる。面堂とメガネを除く3人は追って2階へ駆け上がるが、あたるとラムに外へ放り出されてしまった。また、テンはチョコで買収して下で寝かせるというラム。

 布団を敷くラム。あたるの心は落ちつかない。ひとつの布団には、枕が二つ並べられた。やがて部屋の電気が消える・・・。外に投げ出された4人は泣いていた・・・。部屋の中では・・・あたるとラムが一つのふとんに肩を寄せ合い寝ていた・・が、放電防止のためあたるには帯電スーツが着せられ、キスするにも、抱きつこうにも身動きとれないかわいそうなあたるの姿があった・・・。


  唯一の点に気づいたあたる、めがねたちの思いは!?

第113話 「レディー竜之介!」

脚本:伊藤和典/絵コンテ:押井 守/演出:上村 修/作画監督:平瀬俊弘/美術監督:新井寅雄
昭和58年11月23日放送

 昼休み、温泉は竜之介にいう。「女にならんか。」今日も竜之介のパンチが炸裂する。温泉は竜之介を女らしくさせたかったのだった。校長と竜之介の父を囲んで、父を説得するのだが、あくまで竜之介は男だと言い張って、応じようとしない。そこで校長は温泉に、竜之介を一週間泊まり込みさせて、女らしくしてみては、と案を出す。

 そのことを早速竜之介に伝える温泉。竜之介に「今の姿で甘んじているのは、自分がそう望んでいるからではないのか。オレにまかせれば、一週間でセーラー服の似合う女にしてやる」と。その言葉に竜之介の心は動いた。

 逆に思惑が異なった竜之介の父は、竜之介が温泉の所に行かないように罠をしかける。が、体育館の床下に縛られていた竜之介は、自力脱出して温泉の所での特訓が始まった。

 温泉は特別コーチとしてランを呼んだ。しかし、ランのしなやかな身のこなしは、竜之介にとっては難問であった。第2弾のコーチはサクラ。サクラはひたすら食するのみ!と大飯食らいを披露する。

 その頃竜之介の父は、陰謀を張り巡らしていた。しのぶ達女子高生の力を借りて、妨害しようとしていたのだった。案の定、しのぶたち女子高生は授業のボイコットで対抗する。竜之介に男尊女卑の間違った考えを教えているとして立ち上がったのだ。温泉は、あたるや面堂、果ては校長からも、きついお叱りを受ける。温泉は自分の教えは間違っているのかと不安になるが、竜之介のやる気に温泉も心を動かされた。そして予定通り一週間の特訓が行われる。

 そして一週間後、ドレスアップした竜之介と温泉の姿があった。最後の試練、プロレス観戦へ出かける二人。ここで、竜之介がおとなしく最後まで観戦できたら特訓は終わりだという。しかし・・・場外乱闘でドレスを破られた竜之介は、ついいつもの調子に・・・。慌てて押さえる温泉だったが、後を付けていたあたるや面堂達が、ここは怒るべきだとはやし立てる。

 そんなこんなで、竜之介の出した拳がレスラーに直撃してしまった。特訓の成果が・・・・ショックのあまり、いつものように暴れ回る竜之介だった。もはや温泉の言葉も無力だった。竜之介の特訓は失敗に終わった・・・。しかし、翌朝温泉と竜之介が廊下で出会った時、竜之介の顔には笑顔があった。そしてうつむく温泉に明るく挨拶する竜之介だった。


  竜ちゃんはそのままでもグッドだよねぇ。

written by PowerBird