うる星やつら TV Episode

ここは、第96話から第98話までです!

第96話 「大勝負!サクラvs錯乱坊!!」

脚本:伊藤和典/絵コンテ・演出:西村純二/作画監督:林 隆文/美術監督:新井寅雄
昭和58年6月22日放送

 けだるい暑さの中、温泉の授業は続く。校庭の蜃気楼の向こうにはチェリーの影が・・。突然しのぶの悲鳴。机の中からはチェリーが出現した。いったいどのように移動したというのか!?

 放課後、サクラが家に帰ってゆく。しつこく迫る温泉。しかし、見事に玉砕していた。それをあざわらうあたるやメガネ達。しかし、一同サクラは本当にチェリーと親類なのかという疑念がわいていた・・・。(と、このへんまでは前フリかな)

 あたるが家に帰ると両親がいない。なんと疲れた・・・と手紙を残して3日間の温泉旅行に出かけてしまったのだ。その間、あたるはラムと二人きり。ラムは大喜びだった。

 ラムは家中に鍵をかけ、中から開かないようにしてしまった。あたるはテンに期待するも、ラムは3日間サクラの所に預けたという。料理はラムの手料理のみ。絶体絶命だった。

 その頃チェリーは、サクラのうちで食料の物色をしていた。しかし、サクラに問いつめられ、昔の話でサクラをそらすチェリー。そこで、サクラとチェリーはあたるがラムと二人きりとテンから聞く。これは何かあると、早速諸星家へ急ぐ二人だった。

 ラムは料理を作っていた。あたるは不審げにそれを眺める。そして出来上がりというとき、やっぱり料理は爆発した。

 サクラがあたるの家に到着する。玄関を開けると、中は戦場だった。食事の代わりに戦車や戦闘機が廊下を埋めていた。あたる達はとりあえず、居間に避難する。サクラとチェリーは、これはリモコン戦争だから、操っている主を呼べば・・・と、早速仕度する。あたるは、これ以上の混乱はいやだと叫ぶが、ふたりは全く聞いていなかった。

 そしていつのまにか、ちぇりーの背後には背後霊が、サクラの背後には守護神が現れ、ケンカを始めてしまった。そして居間も戦争状態に・・・。あたるは呆れるばかりだった。ふたりの霊は、日頃のうっぷんをまとめて吐き出していた。

 その頃あたるの両親は、温泉で平和な時間を過ごしていた・・・・。

 サクラとチェリーは、いつのまにか本体までもが戦争状態に陥っていた。そしてやっとリモコンの主がラムとあたるの前に現れ、リモコンを停止する。戦闘機同士の爆発と、ラムの料理の爆発が重なってしまったらしい。そのため料理と戦闘機が入れ替わってしまったのだ。

 戦争はかたづいたが、サクラとチェリーはまだ戦っている。あたるはラムの料理をふたりに食べさせた。すると、ふたりには苦しみだし、あわてて霊は本体へ。二人の戦いもやっと終わった。ラムの料理のおかげで・・・・。


 はた迷惑このうえない戦い!


第97話 「怪談!柳のオジジ!!」

脚本:星山博之/絵コンテ・演出:吉永尚之/作画監督:遠藤麻未/美術監督:新井寅雄
昭和58年6月29日放送

 今日も温泉の授業が続く。しかし、めずらしく早く終わったため何か話を・・・ということで怪談の始まり・・・。

 温泉は、友引高校七不思議を列挙した。

・ここは昔墓地であった・・

・夜、誰もいないはずの教室からピアノの音が・・

・利用した者は原因不明の死をとげる開かずのロッカー

・笑うがいこつ標本

・桜の咲く季節の落第教室

・怪人赤マント伝説

・笑う鏡

と、これだけ言って納得する生徒ではない。温泉をのせる生徒達。しかたなく、温泉は思いついた柳の木の話を披露した。昔、ゾリンゲンのナイフを手に入れた生徒が自慢するため柳の木を傷つけた。するとその生徒は一週間苦しんだ後、死を遂げた。しかもその日になると柳の木が光るという・・・・。

 メガネは半信半疑だった。あたるは全く信じていない。ラムはその柳の木をみたいとせがむ。あたるはばからしくなり、そんな話はでっちあげだとして柳の木に落書きをして帰るのだった。すると柳の木に異変が・・・・。

 帰路、あたる達の前に一人のじいさんが苦しそうに倒れていた。じいさんは宝の地図をあたる達に託す。今夜12時・・・・あたる達は宝のことでおおはしゃぎだ。あたる達がいなくなると、じいさんは立ち上がりどこかへ帰ってゆく。その後ろ姿には・・・面堂家の落書きが施されていた。あたるが柳の木に書いた落書きだった。それを面堂が見たから大変。老人におそいかかるが、面堂はまったく手出しが出来ない。高校の柳の木の前で老人を見失ってしまった。この続きは今夜12時時計台の前でという言葉を残して・・・。

 その夜、学校の宿直は温泉だった。校内を見回る温泉。なにか様子が変だ。昼間言った友引高校七不思議が温泉を直撃する。逃げ回る温泉。しかし、これは柳のじいさんの企みであった。温泉に気を失うほど驚かせた後、じいさんはあたる達の対応を考える。あたる達は生き埋め、面堂は背後から襲って逆さ張り付けにしようと企んでいた。

 温泉が気づくと面堂が目の前を通っていた。面堂は12時の決闘にやってきたのだ。しかし、それを信じる温泉ではない。そんな場にあたる達も。結局みんな宿直室に連れて行かれるはめになった。

 しらふじゃ説教など聞けないとあたる達は部屋にあった梅酒に手を出す。宝探しなんて温泉が信じるはずもない。いつのまにか面堂も気がついて梅酒に手を出す始末・・・。そして温泉も。夜は更けてゆく・・・・。

 空が白み始めた頃、柳のじいさんは怒っていた。誰も来なかったのだ。面堂とあたるが目覚めると落書きが天井に・・・。面堂は刀を持ってあたるに切りかかる。そしてラムがトドメの「ダーリンの落書き!」そう、柳にした落書きが、そこらじゅうにされている。それは校舎の壁面にも。

 面堂はあたるに人間を捨てて襲いかかるのだった。恐ろしき柳の木のおじじのたたりであった・・・。


 まあ、自然を大切に!ということでしょうか。


第98話 「そして誰もいなくなったっちゃ!?」

脚本:伊藤和典/絵コンテ:やまざきかずお/演出:西村純二/作画監督:やまざきかずお/美術監督:新井寅雄
昭和58年7月6日放送

 無人島に嵐の中、船で向かうあたるとラム、メガネ達、そしてサクラとチェリー。空からはヘリで面堂としのぶがやってくる。無人島は屋敷がある以外は、ほとんどジャングルであった。屋敷の敷地で再会する面々。連れてきたのは面堂家の人間だが、面堂本人も招待者で、主催者が誰だかわからないようだった。「一週間後に」と言う言葉を残して、連れてきた人は、みんな去ってしまう。面堂自身も何がなんだか・・・。

 とりあえず、屋敷に入ると突然照明がつきテープの声が流れる。聞き慣れぬ声の主だった。何を求めるでもなく、部屋と一週間分の食事が10人分用意されているという。しかし、ここには11人いた。なぜ・・・?

 食事は豪華な物が用意されている。しかし10人分。8時・・・突然柱時計が曲を奏で始めた。それは「だれがこうのとりを殺したのか」・・・みなに送られた招待状のオルゴールと同じ曲だった・・・。

 翌朝、冷蔵庫がカラになっていた。この場にいないのは・・・チェリー。みなチェリーの部屋に急ぐ。しかし鍵がかかっていてドアは開かない。ラムが電撃で強引に開けると・・・・チェリーは食べ物を頬張って死んでいるのだった・・・。そしてベッドにはオルゴール、あの曲が流れている・・・・。

 サクラがチェリーの様子を報告する。毒殺の疑いがあるという。サクラは全員部屋に呼ぶようにあたるとラムに伝えた。あたるがメガネ達を呼びに地下室に行くと、パーマが座っている。あたるが呼んでも返事がない。あたるが近づくと上から水滴が・・・。それは吊されたカクガリの血だった。そして近くにはメガネが・・・チビまでもが・・・死体となって横たわっていた。あたるは声にならずに気を失ってしまった。

 気づくと、あたるは部屋にいた。そこには温泉やラムがいた。温泉が今回の殺人は、マザーグースのクックロビンに見立てた殺人事件だと話し始める。クックロビンには14人登場するが、すでに5人。まだまだ殺人は続くと温泉は言う。

 面堂がヘリを呼ぶにも、何者かに無線機が破壊されていた。ラムのUFOも遠すぎて呼ぶことが出来ない。あたるは混乱していった。

 次の日、サクラがついに・・・・6人目であった。あたるとラムは沼のほとりで悲しんでいた。いったいなぜ、みんなこんなことに・・・・そこへ面堂がラムを呼びに来る。

 夜、屋敷の中、面堂としのぶがもどらない。あたるはラムに探しに行かせようとするが温泉がとめた。翌朝、面堂としのぶは帰らぬ人となって発見されたのである。ついに残ったのは3人だけになってしまった。14人のエピソードのうちこれまで8人。2つのエピソードを飛ばしているし、最後は実行不可能なので、残り3つ。人数と一致する。

 そんな話をあたると温泉がしていると、天井から水滴が・・・ラムだ。あたるは2階に飛び出していく。浴槽の中でラムは横たわっていた。あたるはがむしゃらに泣き叫ぶのだった。

 翌朝あたるが気づくとピストルの音が。温泉だ。ついに温泉まで手が伸びたのである。残るはあたる・・・。その時最後のエピソードに出てくる鐘の音が鳴っていた。「いよいよオレの番か・・・」あたるが鐘のある塔へ行くとそこに人影が。犯人か!?あたるは道ずれにしようとする。しかし、その顔は!!!あたるであった。あたるは信じられぬ光景に自我が崩壊していくのだった。

 一週間後、面堂家のヘリが迎えに来る。しかし、屋敷には声がない。そこに白髪と化したあたるを発見する・・・・。

 病院では先生が事の始末を問いただしていた。10人、みなあたるをこらしめようと企んだ罠だったのだ。本来は10人の予定だったが、ラムが来てしまい11人となった。10人分の食事、招かれざる客はラムだった。そこで沼で面堂がラムを説得し、仲間に引き入れたのだった。10人の被害者が実は10人の加害者だった。

 そして当人のあたるは・・・・みんなの心配をよそに、あたるはあたるのまま?だった・・・・。


  これも名作!私は全話の中でこれが一番好きな作品です。
 もはやなんのコメントも必要ないでしょう。

written by PowerBird