うる星やつら TV Episode

ここは、第60話から第62話までです!

第60話 「怪人赤マントあらわる!」

脚本:伊藤和典/絵コンテ・演出:早川啓二/作画監督:遠藤麻未/美術監督:新井寅雄
昭和57年7月21日放送

 友引高校の時計台の鐘が2時に3回・・・物語はここから始まる・・・。

 温泉先生は嫌な予感がしていた。体育館での納涼ディスコパーティ・・、許すべきではなかったかと。温泉は、「伝えておかねば・・」と、ある使命感に目覚めていた。

 あたる達を呼び出すが、忙しいとのことでやってきたのはラム。仕方なしに温泉先生はラムに話を始める。この学校には伝説の”怪人”住んでいるという事を・・・。その名を”怪人赤マント”。

 そいつは昔からこの学校に巣くっていた。ある者は時計台の機械室に、ある者は講堂の天井にそいつを見たと言うが、実体を知る者は誰もいなかった。ある時は女子トイレから、ある時は茂みの中から現れ、丈は高く、赤マントで身を包み、口は耳元まで裂けていた。奴は友引高校を恐怖に落としこみ、混乱を与えていた。

 ラムは「それが今日のディスコ大会と何の関係があるっちゃ?」と聞くが、温泉先生は続ける。それは自分がこの学校の2年の時、時を同じくして納涼盆踊り大会を行っているときに奴は復活したという。奴は暗闇に乗じて、当時のマドンナやすこさんを連れ去ったのだ。怪人は時計台の屋上へ逃げていく・・。そしてついにはバルーンで空の彼方へと身を消してしまったのだ。やすこさんとともに・・・。

 話を聞いたラムは、「考えすぎだっちゃ」といい、話を本気にはしていなかった。

 夜、体育館では納涼ディスコパーティが開かれた。そして闇ナベディスコ大会へ。この暗闇は危険だと温泉先生は感じていた。その頃女子トイレではある事件が。

 怪人は女子トイレから復活を果たそうとしていた。何人かが入ってくる。そこでついに・・・というところで、体型が以前と変わってしまった怪人は、太りすぎて出るタイミングを逸してしまった。女子に変質者と間違われた怪人は、なんとかその場から逃げ出した。

 草むらで女子が着替えを行っている。今度こそ華々しく復活を考える怪人。いよいよ登場と、かっこよく出たはいいが、それはなんと女装してパーティを盛り上げるべく着替えていたあたるや面堂、メガネらであった。怪人は顔を見た途端、気絶してしまう。あたる達は、仲間だと思いこみ化粧を始めてしまった。

 闇ナベディスコパーティが始まりあたる達は暗闇の中会場に入った。誰だか判らない中、男女のペアを作り踊るという指向だ。そんな中、怪人はラムとペアを組んでいた。そのステップはみんなの注目を浴びることになる。拍手喝采を浴びる二人。怪人はいよいよここで名乗りを上げることになり、皆に「私の名前は、怪人赤マント!」と告げるのだが・・・。全てジョークと受け取られてしまった。すでに怪人赤マントを知る者はいなかったのだ・・・。

 赤マントは気を落とし、泣いているが、それも皆にはうれし泣きにしか見えなかった。そんなとき、赤マントを迎える声が・・。「こんなとこで何してるのよ。子供がお腹すかせてまってるよ・・・」と。それはかつてマドンナと言われたやすこさんの姿であった・・・。


  赤マントさん、ダイエットしましょう。


第61話 「ダーリンを奪え!コピー大作戦!」

脚本:福井 忠/絵コンテ:高橋資祐/演出:小島多美子/作画監督:遠藤麻未/美術監督:新井寅雄
昭和57年8月4日放送

 公園に中にあるランのUFO。その中で怪しい計画を練るラン。そして計画が完成したとき、ランはラムに電話して「ダーリンを横取りしたる!」と宣言するのだった・・・。

 その頃あたるは、デートに誘おうと女の子の家へ電話をかけまくっていた。しかし、ことごとく失敗。そんな中しのぶがやってくる。あたるはしのぶを映画に誘い、2時の待ち合わせの約束を取り付けるのだった。

 あたるが家に帰ると、ラムが待ちかまえており、今日は一日あたるを外に出さないと言う。あたるは、2時のデートの約束を言うことが出来ず、とりあえず部屋に入ることにした。どうして抜け出そうかと考えるあたる。ふとズボンのポケットに手をやると一通の手紙が入っている。いつのまに・・・と思いつつ見ると、それはラブレターのようだ。あたるはラムに気づかれないように中を確認した。それはランちゃんから、デートの誘いであった。2時に公園の噴水で待つ・・・。

 あたるは喜ぶが、2時はしのぶとも待ち合わせしている。「ああ、身体が二つ欲しい!」と叫ぶあたるに、ラムは一つの名案が浮かんだ。あたるを縛り付け、そしてなにやら組立始める。それはピストルであった。完成してラムは銃口をあたるへ向ける。そして一発!

 とたんにあたるは二人になった。それはコピー銃だった。撃たれると細胞分裂を起こす物らしい。偽者には頭にダッシュマークが浮かんでいる。ラムは偽者のあたるの縄をほどき、外へ出そうとするが、偽者は逆にラムを縛り、本物の縄をほどく。さすがはあたるのコピーだ。そして二人は外へ出ていった。

 二人はそれぞれの待ち合わせの場所に急行する。しのぶとの待ち合わせ場所には偽者のあたるがやってきた。しのぶは公園で休んでから映画に行こうと言う。しかし、公園の噴水にはランがいる・・・。

 一方公園に行った本物のあたるは、ランといい雰囲気になっている真っ最中だった。あたるの手を取るラン。やがてふたりは互いに引き寄せられるように・・・と、そこへラムの声がする。あわてるあたるであった。あたるとランは、ラムにみつからまいとして、公園の中を逃げ回る。これではらちがあかんと、ランはなんとコピー銃を持ち出した。ランも持っていたのだ。そしてその銃をあたるへ・・・。そしてラムの前に放り出す。

 しかし、ラムはすばやくダッシュマークを見つけ、本物でないことに気づく。その頃しのぶ達も公園にやってきていた。しのぶは唖然とする。もうひとりあたるがいる・・。ランの作った偽者も、しかたないのでしのぶとデートしようとする。しのぶはふたりのあたるに抱えられていってしまった。

 ラムはついにあたるとランを見つける。ランはしかたなくコピー銃を連射。あたるを大量生産する。しかし、あたるの大群はランの方へ。その混乱の隙にラムは本物のあたるを連れ去る。ランが今度二人を追う。ラムも連射してあたるを大量増産する。

 町はあたるで溢れかえってしまった。あぶれたあたるは女の子をナンパしまくりだす・・。ラムはランを捕まえ、「みんなランちゃんのせいだっちゃ!これどう始末するっちゃ」と責めるが、「もとを消せばなんとかなるんじゃない・・・」ととぼけるラン。しかし心の中では「わしゃ、あきらめん・・」と更に闘志を燃やしているのだった・・。


  小学校でコピー銃を作らせる。そんな時代にはまだほど遠いですねぇ。しかし、コピー人間で代用するとは賢い?

第62話 「どきどきサマーデート」

脚本:星山博之/絵コンテ:神崎 貢/演出:押井 守/作画監督:野部駿夫/美術監督:新井寅雄
昭和57年8月11日放送

 甲子園の試合も大詰めを・・・と、TVを一人見るラム。玄関ではあたるが女の子に電話をかけ回っている。

 TVではすがすがしい甲子園球児を映していたが、あたるは・・・ラムは「大違いだっちゃ」と呟く。そのうち番組は「男女交際について」に。その中で”一度のデートもしないで一緒に暮らすなんて異常だ・・”と伝えている。ラムはあたるに「うちらの関係は異常だっちゃ」「うちダーリンとデートがしたい!!」と言い出した。

 ラムはあたるのアドレス帳を奪い、返すことの交換条件としてあたるにデートを迫る。あたるはしぶしぶうなずくが、代わりにラムにも条件を出した。ツノを隠し地球人の格好をする、超能力は使わない、指示に従う、というものだった。

 家に電話がかかってくる。あたるは女の子か、と期待して受話器を取ると、ラムからで外で待っている・・・と。あたるは「ふざけんなよぉ!!」とそこへ向かうと・・・ラムの姿に唖然としてしまった。そして「すてたものではない・・」と、一目でまいってしまうのだった。

 プールで過ごす二人。いつのまにか可愛い子がいると人だかりができる。あたるは喜んでいくと、それはラムだった。あたるに抱きつくラム、あたるは悪い気がしない。ふたりはやがて飛び込みをやろうと、台上へ行くがあたるは一番上まで連れて行かれ、ラムにプールに落とされ気絶してしまった。慌ててラムも飛び込むが、その隙に男共が集まってくる。たまらずラムは電撃をかますが・・・。水は電気を通しやすかった。

 慌ててその場から逃れる二人。公園で二人は休むことに。そこでラムは一人の女の子に目が止まった。あたるもそれを見る。どうやら男の子と待ち合わせしているらしい。落ちつきが無く、きっと初デートだろうとラムはあたるに言った。そこへ待ち合わせの男が来たようだ。それはなんとパーマであった。

 あたるはパーマに「いいのか、メガネに黙って・・・」と脅しをかけるが、パーマもそれは男、しょうがない。しかし今日のラムの姿は・・・パーマはすかさずダブルデートを申し込んだ。

 早速公園でローラーをやる4人。しかし、ラムは難なくローラーをこなしていた。教えようと企んでいたパーマの作戦は見事に失敗。そのうちパーマの彼女ミキが、ローラーを教えてくれということで、パーマはミキの世話をする。その頃ラムは、公園の男達にナンパされ始める。あたるは穏やかではないが、実はローラーが下手だった。パーマがミキに教える様子を見て、自分もあたるにしがみつくが、それは・・・・。しかし、ここでもあたるはラムとの中を見せつけることになってしまった。ミキもさすが夫婦と納得してしまう。

 そしてレストランで食事。あたるはラムにミキがするように、真似して食事するように言う。が、ミキは大食いだった。次から次ぎへとオーダーし、頬張っていく。ラムもそれを見習ってどんどん注文して食べようとする。あたるとパーマは唖然としていた。

 帰途、ラムはあたるに謝るが、あたるも自分が見習うように言ったからと妙に優しい。ラムは素直に約束だからとアドレス帳を返した。そして、「またね!」と帰っていった。

 その夜あたるはアドレス帳を持って電話をかけるが、どうものらない。部屋に戻ってもなんだか落ちつかない。ラムのことが頭から離れないのだ。ベランダから出てUFOを探すあたる。そして「いいから戻ってこい!ラムのアホ!!」と叫ぶのだった。そして振り返り屋根の上を見ると・・・ラムはしっかりその姿を見ているのだった。


  たまにはこういうのもいいもんだ。

written by PowerBird