機動警察パトレイバー
Original Video Animation Episode

このページでは、第11話から第16話まで紹介します。


 第11話「雨の日に来たゴマ」

脚本:伊藤和典/絵コンテ・演出:青木康直/作画監督:高木弘樹/GUEST:警官:野村信次 他

 ある雨の降る日、水分でふやけた段ボール箱の中にガリガリに痩せこけた子猫。なきたくても声に成らず、目も開かないような状態。そんな可哀想なすて猫を見つけてしまった野明。放っておくことはできない。
 といっても一人ではどうすることもできず、動物好きのひろみちゃんに相談。遊馬、シゲさんを巻き込んで、それ以外の人には内緒で飼うことになった。例によってひろみちゃんが深い愛情を注ぐのであるが、事は簡単に済むはずもない。ミルクの時間が気になって出動しても落ちつかない野明と遊馬。風邪をひいた子猫を徹夜で看病するひろみ。工房を提供し、隠蔽工作に力を貸すシゲ。
 それぞれの涙ぐましい努力のかいあって、子猫は日増しに活動的になっていくのだが、それはそれでまた困った状況を生み出すのであった。


 まずいですね。榊さんひっかいちゃ!さすが感のはたらく後藤さん。でも最後にゴマは立派に自立していくのでありました。


 第12話「二人の軽井沢」

脚本:有栖ひばり・伊藤和典/絵コンテ:吉永尚之/演出:浦田保則/作画監督:高見明男/GUEST:アナウンサー:松山鷹志

 台風直下の軽井沢。二人きりの男女を乗せて一台の車がひた走る。しかし、道路は封鎖され、行くも戻るもならない状態。 
 「もともと一晩中運転するような体力はない」という納得してしまうような理由を付けて、後藤が車をよせた場所は・・・


 今回については、何も申しません。やるぜ後藤隊長!なんと南雲さんを・・・に見事誘い込む。もう・・・・・


 第13話「ダンジョン再び」

脚本:押井 守/絵コンテ:吉永尚之/演出:原田奈奈/作画監督:重田敦司/GUEST:松井:西村知道
 
 けしてお金に目がくらんだ訳ではない。ただ、夢のある娯楽が欲しかったのだ・・・。そんな思いに駆られた愚かな三人組が、禁断の地に足を踏み入れた。そして残されたものには「欲ぼけ三人組の救出」というより大きな娯楽が生まれた。地下迷宮探検へ再び・・・。
 現代ではゲームの世界にしか存在しなくなったダンジョンの冒険を、生身の人間でプレイできる。そんなおいしい娯楽に乗り遅れてはならじと精力的に出撃準備を進める整備班。作戦司令部まで設置し、無意味に高揚する整備班。こうなったら、もう誰も彼等をとめることはできない。
 しかしながら実際に迷宮の奥深くで、深い悔恨を味わうのは遊馬、野明以下第二小隊のメンバー。しかも純粋に「三人の救出活動」だけにしておけば良かったのに、遊馬にそそのかされて「竜の涙」なんか探しに行くから・・・。結局は前回よりもパワフルなワニと追いかけっこをするはめに・・・


 後存じ地下迷宮物件の続編です。押井さんて、この手が得意ですよね。


 第14話「雪のロンド」

脚本・絵コンテ:いずふちゆたか/演出:菱川直樹/作画監督:高見明男

 宿直の日に遊馬はこんな夢を見た。
 −雪の降る街、赤い傘をさし、たたずむ一人の少女。少女の顔は定かではない。遊馬の方に差し出された少女の傘が突風で宙に舞う。雪の空に咲いた一輪の赤い花。傘を飛ばされた少女の顔は吹雪でおぼろげなまま−
 翌日、机に起きっぱなしにしておいたクラス会の案内状に気づき、夢がオーバーラップする遊馬。あの夢の少女はもしかしたら・・・。
 数日後のクラス会、遊馬は高校時代に思いを寄せていたクラスメート・加嶋由紀江と再会する。何気ないふうを装いながらも、由紀江から視線をはずせない遊馬。外は雪が降り始めていた。一次会で引き上げる遊馬に差し出された赤い傘。はたして・・・。
 繰り返される「雪・赤い傘・少女」の幻想的な夢のイメージ。夢の少女に重なるクラスメート・加嶋由紀江の不思議な行動はどういう意味なのか。翻弄され動揺する遊馬。そして再び目にした、机に起きっぱなしになっているクラス会の案内状。今までのことは!?遊馬の夢?幻だったのか?


 いずぶちさんの脚本による、パトレイバーのなかでは珍しく幻想的な作品です。


 第15話「星から来た女」

脚本:伊藤和典・小杉敦仁/絵コンテ:土器手司/演出:元永慶太郎/作画監督:土器手司
 
 野明は宿直の夜に奇妙な夢を見た。うなされて目が覚めるとボート小屋の明かりが点滅しているしているのに気づく。不審に思って、見に行くとその地下には「クラット日本支部」の秘密基地。
 
 以下略


 御存知CLATの日本編。ウルトラゼブンの「V3から来た男」「史上最大の侵略(後編)」をミックスさせたパロディ巨編である。ウルトラファンには涙ものの作品。

 


 第16話「第二小隊異状なし」

脚本:伊藤和典/絵コンテ・演出:青木康直/作画監督:高木弘樹

 西暦2000年も暮れ掛かる年の瀬。第二小隊は久しぶりの休暇で隊員達は全員非番、のはずなのだが・・・。
 自室の大掃除をしていた野明は、田舎からかかってきた電話に、今年もお正月には帰れない事を告げる。電話を切ると、ふと、あるものの所在をはっきりさせたくて、探し始めるが、どうしても見つからない。特車二課棟内にまで探しに来るが、棟内には既に熊耳が来ていてワープロで「第一小隊、第二小隊シフトに関する上申書」などと打っている。家出やるよりははかどるらしい。しかもニワトリ小屋の修理に来ていたひろみちゃん曰く、「遊馬さんと太田さんも来てますよ・・」はて、どこが休暇なのであろうか?
 夕刻、上申書を提出した熊耳は後藤隊長から「第三小隊の隊長をやってみないか」と打診される。果たして・・・・
 そして遊馬は、野明を墓参りに誘い意外な話を・・・・


 OVA最終話、こちらも伊藤さんらしい盛り上げで完結です。第三小隊を交えた話も見てみたいものです。