さらばTZ-804

 MOVA・・それはドコモの超小型携帯電話に与えられた名前である・・・

 というわけで、私もついにドコモの戦略にはまって「つながる」「音がよい」アナログ機を「音の悪い」最新のデジタルムーバに交換してしまったわけである。もともとこのアナログ機は、それまでの本のようなTZ803に比べて、大きさ、重さとも半分を目指したドコモの秘密兵器であった。それまで、モトローラのマイクロタックやミニモといった他キャリアの小型機種に対抗すべく、生み出されたものだ。



 今ではなつかしささえ感じるダブルループのNTTロゴ。このあとドコモとして分割し、このあとのTZ-804Eなどは、ダブルループからドコモのループマークに変更される。

 ムーバNは、キーは張り物をつけたように、ペコペコと音をかもしだして、いかにも小型化のために・・・という代物だった。でも、つい折り畳み型の携帯としてのステータスに憧れて、20万もの大金をはたいて買ってしまうのだった。(後に出た改良型は、しっかりキーもクリック感のあるものに変更された。)

 充電器のキャッチャーにはめるとこんな感じである。充電器は本体が収まるキャッチャーと、電池単体を充電する充電器本体が別物だった。今考えると、なかなかでかくて、じゃまで不経済なしろものである。

 そして電池、NTT時代のS、L、そして使用時間で問題になったSに変わってドコモ時代に入ってからも使われた新S、新L。何が新しいかというと、容量が微妙に増えている。


 こちらもなつかしい、ダブルループのS、L電池。そしてドコモマークのS、L電池もお目にかけましょう。

 今じゃ、なかなかお目にかかれないNTTの電池でした。超小型のムーバニは、車載キットもありました。残念ながらハンズフリーはありませんでしたが・・・。

 そう、この人達です。思えば、この時からNの箱のカラーはグリーンでした。この箱の中の簡易車載アダプタを付けたのがこれです。

 本当に簡易です。アンテナは外部が使用できます。なんと、移動機の横に外部RF端子がいたんですね。驚きですね。というわけで、アンテナの横にがぽっとはまるコネクタがつきました。こんな感じで・・・

 最初は、どうしてはまるんだろうと思っていましたが、今もよくわかりません。とにかく携帯機を広げて押し込むと、がぽっとはまります。でも難点も。これつけると、折り畳むことが出来ないんです。車のセンターコンソールにおくと、意外に邪魔でした。

 というわけで、普段は急速充電器のほうをメインに。こちらは、RFは移動機を使うため、シンプル・・・。

 ちなみに左の置き台は、簡易車載アダプタと兼用です。私は使いたい方につなぎ変えていつも使っていました。(その分、コードだらけで車内は若干怪しくなっていた)

 しかし、しかしついにこいつらとも別れる日がやってきた。ドコモのアナログサービスも、来年で終焉を迎える。せっかく音よかったのに・・・。期待していたIS-95の音は今一だし、PHSは移動中は使えないし、もったいない気もしたが、新しい折り畳みが漢字対応になって登場したので、やむにやまれずしかたなく機種変に向かう自分であった。

 この804は92年10月製、購入したのは93年2月・・・一緒にイタリア、スェーデン、イギリスと旅して、イギリスの出国審査では、係官に取り上げられてこれが携帯か!と人だかりまでつくってしまった由緒正しい(?)携帯であった。その携帯に別れを告げて、今ここには新しい携帯が・・・

 なんとこいつ、一度充電すれば、ほぼ一週間持つし、よけいな音声認識機能も付いている。畳んでも圏内がわかるこれまた余計な機能や、漢字の電話帳など、技術の移り変わりはすごいもんだ。でもやっぱり音はサイテーだった。

 とりあえず、98で電話帳メモリー整理して転送かける自分であった。そして専用の車載も手に入れた。あとはマイクをくすねればハンズフリーにもなる。これで、運転中も手放しで運転できるぜ。

 これで、800Mデジタルが2台になっっちまったな・・・密かにN203をデータスコープに機種変することを、心に決める自分であった。きっと、またさらば203とでも題して、ページ作るんだろうな・・・と前振りを残して、このページを閉めたいと思う。

(98/6/7記 Powerbird)