ガス冷マシン製作

2000/08/26   9/07更新

注意!
冷風機を改造してのCPU冷却は、冷風機本来の使い方ではありません
間違った使用により、損害が発生しても当方は関知致しませんので
改造を行う方は、自己責任にてお願い致します

水冷で2次冷却に使用していた冷風機を使って
ガス冷却に改造します
最初にフロンガスを抜きます、エアコンなどではアクセスバルブが
取り付けられてそこから抜けますけど
冷風機ではガス充填後、ピンチオフ(銅管を潰す)されてますので
チューブパーシングバルブを使用します
これは銅管を挟み込みバルブを閉め込むことで、ニードルが銅管に
小さな穴を開け、バルブを開けるとガスを抜く事が出来ます
ゆっくりガスを抜きましょう
ガス抜きや充填の際は、必ず保護眼鏡を着用して風通しの良い所で
行います

ガスが抜けたらエバポレーターを切り離します
切断にはパイプカッターを使用します

切断したパイプにはバリが出てますのでリーマーにてバリを取ります
バリ取りの際は、銅管を下向きにして管内に切粉が入らない様にします

現在、色々忙しくてなかなか作業が進みません
銅管内に水分が入らないように、その日の内に作業を完了した
ほうがいいのでしょうけど・・・
真空引きで乾燥させるからそれほど気にしなくてもいいのかな
終わらない時はピンチオフプライヤーにて銅管を潰し
異物や水分の混入を防いでます

フレアー継手を使用するのでフレアー加工が必要です
フレアーツールを使えばクランプで銅管を挟んで、グリグリ回すだけで
簡単です、尚ロウ付け用にカートリッジ式のガスバーナーも用意しましたけど
今の時期暑くてうんざりです

こんな感じで仕上がります、そうそうフレアーナット入れるのを
忘れない様に、フレアー加工した後ではナットが入りません
実はやってしまいましたけど・・・

ナットの締め付けにはフレアーナットレンチがあると便利です
メガネレンチに切り込みが入って銅管がつながっていてもナットが
回せる様になってます
まぁスパナでも問題ないですけど

1/4インチ、6.35mmの銅管を使用してますので手でも曲げられ
ますけどパイプベンダーがあると綺麗に曲げられます

冷風機をバラした事のある人は見た事があるとおもいますけど
細い銅パイプがありますよね、キャピラリーチューブという物ですけど
これの長さや内径がガス冷却では重要だそうで
そのうち色々やってみたいです
そうそうキャピラリーチューブ細いのでパイプカッター使えないし
ニッパーで切ると潰れてしまいます
キャピラリーチューブカッターを使うと綺麗に切断出来ます

簡単に工具類を紹介してきました
次回は配管周りに断熱対策等を行う予定
水冷の頃は水道管用の保温テープを巻く程度でしたけど
ガス冷却ですとマイナス50度付近までは、比較的簡単に行けるので
断熱対策は水冷以上に重要ですね
エアロフレックスを使用します

2000/09/03

エアロフレックスはマイナス57度まで、使用出来る断熱材です
厚さ10mmの物を使用しました、6.35mmの銅管用ですけど
更に上のサイズ25や28mm用を被せて二重にして使用する
と完璧?ではと思います

断熱材の接着にはいつもならセメダインスーパーXを使用してますが
エアロフレックス専用の接着剤もあります

ガス漏れを防ぐ為に、フレアーナット部分には
液状ガスケットを使用、またジョイント部分には
冷凍機用の組み付けオイルを使用しました

早速、真空引きを行いガスを入れました
ワクワクしながらコンプレッサを動かすと、少し冷えたと思ったら
すぐに暖かく・・・
キャピラリーチューブが詰まってしまった様です

多分原因は、ロウ付けだと思います
1ヶ所、銀ロウ付けを行いました
しかし初めてのロウ付けなかなかうまく付きませんね
ロウ材をリング状に切断して、銅管に入れて加熱したほうが
綺麗に仕上がりますね

銀ロウ付けの場合、作業温度は700度付近なので
銅管には酸化皮膜が発生しますけど
多分この酸化皮膜がキャピラリーチューブを詰まらせたのだと
思います
本来なら酸化物の発生を防ぐ為、窒素ガスを流しながら行うそうですが
窒素ブローなんて持ってないぞ
そう言えば最近、自動車のタイヤにも窒素ガスを充填する所が
増えてますね

この様な酸化皮膜が管内にも発生しているのでしょう
とりあえず私は硝酸や硫酸などの酸を使い
管内を洗浄しましたけど、不十分だったのかなぁ
硝酸を使ったら、二酸化窒素が発生、臭い臭い
部屋の中では作業しないほうがいいですね

キャピラリーチューブを切り直し再度挑戦
今回は更にガスの充填が見える様にサイトグラスを取り付けました
また内部の乾燥状態も目で見えるので便利ですね

そして、前回キャピラリーチューブが詰まったので
フィルターも追加しました
ガス枕を自作した時の為に用意しておいたので

さて、再度ガス入れ今回は無事に完了
配管が白くなっているのは霜が付いている為です

今回はキャビラリーが詰まる事なく稼働できました
でもガスの量が多すぎた様ですね
エバポレーター部分でマイナス10度くらいしか冷えてません
おまけにコンプレッサに近い配管のほうが温度が低い
まぁ冷え具合を見ながら、ガスを抜いていこうと思います

そうそうサイトグラスがあると、冷媒の流れが見えて
いい感じです

まぁ初めての自作ガス冷却でしたが
無事、稼働出来て満足してます
でもまだ半分、次はマザーボードやCPUの断熱対策が待っている
また出来ればPCケースも現物合わせで自作して
ケース内に組み込みたいと考えてます・・・次回へ続く

2000/09/07

先日、減圧しながら冷却テストなんとかマイナス40度を超えましたが
しかし減圧しすぎると冷えるまでに時間がかかります
更に減圧すればもう少し冷えるかと思いますが、時間が・・・
キャピラリーチューブを2本にして電磁弁で切り換えすればいいのでしょうけど
でもAthlonで常用する訳ですから
この温度は維持出来ないと、だったら冷却時間を短縮させるようにと
ガスを少し充填、20分でこの程度まで冷却する様になりました

さて肝心な温度は?
このくらいですけど、しばらく使ってみようと思います

完成してしまえば、水冷ペルチェなどよりも運用は楽ですね
さて早いとこマザーの断熱完成させないと・・・・次回へ続く