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一滴八銭屋(7)
西新宿

都会の公園は、意外な穴場だと思う。日本では、都会の公園が少ないと言われる。が、それなりに大きな公園が都内にもある。そういう公園は、きちんと整備されていて、にぎやかである。これが、田舎の公園だと寂しいくらい人がいない。やっぱり、こういう場所は、にぎやかなほうが、いい。新宿西口の商店街の喧燥は、大好きだが、春や秋にはこういう都会の公園でゆったりとすごすのもいいと思う。都庁の下に新宿中央公園という大きな公園がある。この付近に有名なラーメン屋があり、その時にこの公園を発見したが、それ以来数度この公園に来ることがある。都庁を眺めながら、鳥の声を聞いているとゆっくり落ち着ける。
もちろん新宿西口なので、どこで食べるかは決まっている。歩いて一滴八銭屋に向かった。いつも呼び込みの人がいるのだが、今日は誰もいなかった。だが、看板はでていて、店はやっているようだ。2階にのぼり、店の入り口のドアを開けると、満席状態。なるほど、これなら呼び込みはいらない。カップル客が多いが、一つ残っていたカウンター席を確保した。朝から天気は悪くて、心なしか寒い。一滴八銭屋のうどんは、暖かい方が私の好みだ。したがって、今日は、黒肉うどんか、白肉うどんに決めていた。ところが、期間限定メニューでかき天うどんを見つけた。私は、とんかつを食べにとんかつ屋さんに行って、カキフライ定食という文字を見つけたら、とんかつかカキフライ定食か悩んで、カキフライ定食に方向転換してしまうことがあるくらいのカキフライファンである。カキ天とカキフライは違うが、そういえば、カキ天というのは、食べたことがないはずだ。カキフライがあれだけうまいんだから、カキ天もうまいはずだ。それが、一滴八銭屋の暖かいうどんにのっている。しかも、期間限定。これを逃したら、一滴八銭屋のカキ天うどんは、生涯食えないかもしれない。もう私に残された選択肢は、1つしかない。カキ天うどんを注文した。
昼時で混んでいるから連続茹で状態だったからだろう。いつもより早めにうどんが、やってきた。カキ天うどんといっても主役はうどんでおまけ程度にカキ天がついているのかなっと想像していた。例えば、えび天うどんならえび2本入っていれば、上等だろう。もちろん2千円、3千円出せば、えびが3本や4本は、入っているかもしれない。830円という値段を考えたら、1本でも文句は言えないくらいである。ところが、結論は、カキ天が、4つも入ってたのである。大きさも並み以上だ。この大きさの半分以下のカキフライを何度か食べたことがあるが、これだけの大きさのカキ天なら十分満足できる。下手な飲み屋ならこのカキ天だけで、830円するかもしれない。汁は、残念ながらいりこだしではないが、しっかりしただしで、これに、カキ天がつかり、味の相乗効果が現れる。天ぷら系うどんは、背脂ラーメンにつながる力強さがある。もし、カキ天うどんを食べるときはいくら、カキ天が、食べたくとも、一気にカキ天を口にほうり込まないことをお勧めする。場合によっては、熱いカキの汁が舌をやけどさせてしまうかもしれない。そうなると、うどんの味がわからなくなってしまうからである。(^_^;)
2000.11.4
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