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いしい
(宮古)

会津を旅することにした。目的は、「水蕎麦」である。ただでさえ、田舎臭い会津の町中から、さらに車で30分以上もはいった山奥に食べられるところが、あるらしい。宮古蕎麦は、蕎麦通の間で、うまい蕎麦を食べさせるところとして有名である。蕎麦なら家で食べられる。出汁の代わりに水を使っているだけじゃないか。だとしたら、家でも簡単に食べることができるはずだ。しかし、家でこの食べ方を試したことはない。これまで水蕎麦なる種類の蕎麦は食べたことがない。想像していてもしかたない。まずは、本物の「水蕎麦」を食べてみよう。うまいか、そうでないか、本物を食べてみなければわからない。似たようなものをつくって判断しても無駄だ。インターネットで調べてみると、水蕎麦は、旨い、という評判が多いが、中には否定的な人もいるようだ。
何日か前に「いしい」を予約した。覚悟はしていたが、想像より、宮古は、奥深い場所にあるようで、少し予約時間をオーバーしてしまったようだ。ようやっと、集落が見え、ホームページで見覚えの有る店構え、その前に店主が待っていてくれた。遅かったので、心配したよー。という内容の温かい会津方言でテーブルに案内してくれた。注文は予約のときに確認してある。蕎麦を食べに来たのだから、蕎麦だけの一番シンプルなコースにした。まずは、小皿にちょっとした地元料理をもってきてもらったが、うまい。さっき、会ったばかりなのだが、知り合いのおじさんの家にごちそうされにきたみたいで、居心地がいい。目的の水蕎麦が、きた。想像どおり、というか当然のごとく、水と蕎麦だけの蕎麦。味気ないんじゃないの。そう思われる人がいるかもしれない。それは、間違っている。
やはりこの水とこの蕎麦の相性がいいんだろう。この水は、蕎麦の風味や味を明きらかに、向上させている。水は、どこか近くの清水なのだろうが、まろやかで若干甘みと苦みがある。きっと、この水と蕎麦でないと、こういう食べ方は、難しい。わざわざ、ここまで、足を延ばした価値があった。2杯目は、普通のつけだしでいただく。ま、それなりにおいしいが、水蕎麦の衝撃の方が大きすぎてあんまりよく覚えていない。
水蕎麦に対抗して、水うどんというジャンルを確立したら、おもしろいのではないか。閃いたのは、確かだが、実行には移していない。(^_^;)
夕方は、喜多方で久しぶりの坂内で肉そばを食べて、温泉に浸かり、翌日家に帰った。

2001.9.17