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はりや

(高松)

この店は、市街地からは少し離れている。自転車だと軽い運動といえる距離があった。遠くに瀬戸内海が見える。途中で、高松市の図書館を表敬訪問し、讃岐うどん関係の文献を探しつつ、道に迷いながらも、地図を見直して、曲がるべきところで曲がったら、すぐに発見できた。最近の飲食店、いわゆる一般店は、豪華絢爛大御殿風となってしまうことが、多いが、このはりやは、形式より実質を重んじている。ま、飾りっけのない外観の店だ。

いまや讃岐うどん界の伝説になっているが、はりやの大将は、十条「すみた」の大将と兄弟弟子である。ここでも、すみた同様かしわざるというのが人気メニューであり共通点も多い。店の脇に駐車場があり、ちょうど、お昼についたときには、満車状態だった。大通りに面しているわけでもなく、決して立地はよくないが、やっぱりうまいところに客は、集まるのだろう。

意を決してのれんをくぐっても、やはり満席の店内。席があくまで、いくばくかの時間があった。店の中は、カウンター席のみ。全部で、20席くらいあるだろうか。まだ、若い男女が、細長い厨房を走り回っていた。おそらく、大将と奥さんだろう。すごく、忙しそうだ。おでんがぐつぐつ煮られていたので、とりたかったが、さすがに4件目となると、あきらめざるを得ない。さらに店を見回すと、壁に木彫りの看板のようなものが、かかっている。これって、すみたの外壁にかかっているものと同じだ。MLのステッカーも発見。やがて、座席が開いたので、うどんを茹でる釜の前に陣取った。

迷わず、かしわざるを注文する。これが、600円である。すみたより、若干安いようだ。まあ、立地と希少価値の差だろう。カウンターのみといっても、客席は、たくさんある。厨房の二人が走り回っているくらいでは、おいついていってないようだった。私のところには、最初、注文していないはずのイカ天うどんが、届いたが、そのくらい忙しいのだろう。

間違えたおわびにかしわ天をいくつかおまけしてもらったが、すでに満腹状態の私には、うれしさより消化しきれるかどうかが心配だった。うどんを扱うしぐさが、さすがに兄弟弟子だけあって、すみたの大将と似ている。うどんを釜に入れるときに、やけに強くかき回していたが、そこまで強くかきまぜる必要性があるのだろうか。

できたうどんは、一見すみたに似ているが、方向性は、違うようだ。もちもちした弾力があって、野性的な迫力がある。太さも十分。この点、すみたのうどんの方が、繊細だ。かしわは、巨大でおおぶりで旨い。ちょっとカレー風味がする。さらに途中でも、かしわ天のおまけを追加してもらって、きつかった。出汁は、さぬき風。東京では。ちょっと出せないくらいのいりこが、利いている。汁の色は、すみたに似ている。隣の席の人が天ぷらうどんを頼んでいたが、500円でたっぷり、天ぷらが入っている。ちょっとしたカルチャーショックだった。とにかく、すごく気に入った。今回のツアーで最も気に入ったうどん屋であった。(^^)

 

 2001.2.9


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