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濱蔵
(上尾市)
風邪気味だが、とにかくうどん日和だ。川越市内を通り抜けて上尾方面へ向かう。国道254号線からラオックスをわき目に、県道に入り、熱帯魚ショップを通りすぎ、夏に川越花火大会が、開催される沼地の脇をすり抜け、大きな橋を通りすぎて、ちょこっと行ったところにある比較的大きな店だ。昔何度か来たことがあるのだが、道路が新しく付け替えられていたので、発見しずらかった。濱蔵っていう名前は、埼玉県では、少し違和感が残る、何故なら埼玉には海がないのである。まあ、なんらかの理由があって、こういう店名にしたのだろう。
うどん屋としては、大きな店で、駐車場も広い。のれんをくぐって、店の中に入ると、座敷とテーブルで80名以上は、楽に入れそうだ。天井も高く、窓が大きくて明るい店内。店員が何人かいる。数年前昼時に食べたときは、満杯だったから、けっこう儲かっているだろう。メニューには、讃岐うどん屋としては、珍しく蕎麦のメニューが充実している。これだけのうどんを出して、うどんを看板にしているのに、これだけ蕎麦のメニューが充実しているというのは、関東地方でのうどんと蕎麦の力関係を如実にあらわしている。値段は、比較的安い。たしか、ざるが、400円である。とりあえず、野菜天ざる680円を注文した。
うどんを茹でるから、すみません15分くらい待ってくださいと店の人に言われたが、湯でたてを食えるなら、こちらから頭を下げたいくらいだ。のどかな、冬の日射し、窓の外を眺めながら、待つのは、苦ではなかった。
うどんが、やってきた。これは、すごい。讃岐うどんツアーを経験し、すみた(十条)にはまっている私でも充分納得できるうどんだ。すみたを僅か大衆化したような麺で、若干半透明でつやつやしている。すみたレベルほどのちゅるちゅるした丁寧さは感じられないが、逆にちゅるちゅるを少しごわごわっとした感じのワイルドでダイナミックなところに別の魅力を感じる。これは、大型店ゆえに大量生産のたまものだろう。小麦粉から麺へ変貌する途中に加えられる遠心力と、ねじれ方向への物理的な圧力が、 麺の腰に力を与えている。汁は、しょうがとねぎごまを入れた、甘いので、好き嫌いは別れそうだが、わたしは、良いと思う。天ぷらのできも良かった。ひそかにすすめられているというビックプロジェクト関東S級指定店に推薦しうる。
わたしが、うどんを食べている間に、近くの席にいた人が、たぬきうどんを注文していたが、それが、いりこのにおいを発散していた。明らかな讃岐うどんであることが、はっきりした。次回はかけ系に挑戦してみたい。これは、想像だが、おそらく、主人は、本場讃岐でハタ坊さんのように筋金入りの修行をされたのだろう、濱蔵という店名も修行先に関係があるのかもしれない。
2000.2.5
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