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極東 海坊主に捧げる新春初打ち麺修行
(伊豆)
その日は、非常に寒い日だった。あえて誰とは言わぬが、上の集合写真を撮った人物に対し、頼むから寒い駄洒落だけは、止めて欲しいと冷たい地べたに土下座してでも懇願したい、そのくらい寒い日だった。伊豆方面とて例外ではない。私は、電車マニアではないが、電車に乗るのは大好きである。この日少しばかり早起きして、池袋からスーパービュー踊り子号に乗りこんだ。車窓が大きくて、景色も良く見えるので、普段山の手線で通り過ぎる見慣れた風景も新鮮に感じる。池袋から約1時間30分の旅情を満喫して、午前11時頃、熱海駅に到着し、讃岐うどんML仲間の「よ」さんと合流した。そのまま歩いて、「お宮の松」に向かう。

非人道的な像の前に、白い粉を常用しているという意味で非人道的という誤解を受けやすい人たちが、たむろしていた。見慣れた顔も拝見できるので、おそらく彼らが参加者だろう。一同会して、簡単に自己紹介し、3台の車に分乗して、海岸沿を進み、熱海の蕎麦屋「多賀」に向かった。寒いといっても、天気はいいので、車内は暖かい。空気が澄んでいるので、景色も楽しめた。今回のツアーは、昔ダンチューで紹介された蕎麦屋のコースを巡礼することになっている。讃岐うどんMLが、母体なのに、うどんでなく、蕎麦屋をツアーのメインテーマにするのは、どうしてだろうか、集団の中で隊長と呼ばれる人物の答えは、「やっぱり関東は蕎麦の文化圏だから」だそうである。少しも説明になってないような気もするが、特に反論する者もいないので、それなりに合理的な理由が隠されているのだろう。
「多賀」という蕎麦屋は、比較的わかりづらい場所にあるようだ。伊豆方面の地理は、不案内ではっきりわからなかったが、同じようなところで、何度もUターンを繰り返していたような錯覚を覚えた。昔の大富豪の民家のような外観で、庭木も整頓されていて、とても蕎麦屋とは、思えないような建物である。この段階で集まっていたのが11名、店の中に入って、少し待たされたが、やがて、奥座敷に通された。共用にそばがきと天ぷらを注文し、後は、各自注文した。私は、おろしそばを注文した。先に天ぷらとそばがきが、届いた。そばがきは、葉っぱ型をしている。そばがきは、ほとんど食べたことないので、あんまり批評はできないが、幾分柔らかめな感じがするが、これは、店によりけりらしい。


そのうちおろし蕎麦が届いた。この大根は、おそらく辛み大根というものだろうが、一見しただけで、普通の大根とは違うことがわかる。色はうどん粉よりも白くて、水分が少なそうでさらさらしている。この大根を食べるだけでも「多賀」で食べる価値はあると思う。これが、非常に辛いのである。辛すぎて、味覚が麻痺してしまうことが、欠点かもしれない。その少しばかり味覚が麻痺してしまった私の舌でも、ここの蕎麦は充分旨いと感じた。この建物でこの値段、そして味、コストパフォーマンスは良いと思う。鴨南蛮蕎麦を注文した人の話によると、普通の鴨とネギという組み合わせでなく、鴨とニラが、入っているらしい。
その後、熱海から一路、修善寺方面に向かう。途中にある競輪学校のそばを通り、細い温泉街を奥に進み、朴念仁という蕎麦屋に辿り着いた。朴念仁という意味は、全然わからないが、なにか意味があるのだろう。朴念仁という言葉の響きは、蕎麦のイメージと重なる、そして、一度聞いてしまうと何故だか忘れられない言葉である。昔は、いかにも旅館だったというような店構えで、有名な店の割にひっそりとしたたたずまいに好感が、もてる。駐車場は、少し離れたところにある。客席に通されると、窓から一面青竹が見える、部屋の奥の方に案内された。


ここは、変わった蕎麦もあるようで、トマトを使った蕎麦などもあるらしい。ただ、品書きを見た限りでは、そのような文字はなかったので、期間限定の商品なのかもしれない。仲間内では、静岡名物の桜海老のかきあげそばを注文する者が、多かったが、私はとろろつけそばを注文した。少し前、都内のとある有名店でとろろ蕎麦を食べて、それ以来、この食べ方が、気に入っている。先に桜海老のかきあげが、届き、少し分けてもらったが、海老をたっぷり使っていて、旨い。(^^)わたしの注文したとろろつけそばも、おいしかった。蕎麦は、細目で、雰囲気、味とも気に入ったが、蕎麦とそばつゆの量に関しては、もう少し多いほうが、いいだろう。
その後、再び、車に乗って、伊豆高原に向かい、貸し別荘に到着した。さらに1人合流して12人となった。いよいよ、麺修行である。泊りの麺修行の開催は、2回目ということで、まだまだノウハウがつかめていないようで、進行に若干不安はあったが、どうやら体裁は整ったようである。やはりうどん打ちはおもしろいと思う。麺作りの後、近くの温泉につかり、夜の9時頃宴会がはじまった。普通では、飲めないようなすごい酒と、魚、鍋など、いただきながら、深夜まで大騒ぎした。やはり、鍋の最後にうどんを入れたときに一番盛り上がったと思う。









翌日は、昨日つくりかけの蕎麦、うどんを茹でて、朝食にし、きっかり午前10時に別荘から撤収した。ワニ園に行きたいという魅力的な意見が出されたが、時間の関係で却下され、伊豆スカイラインを通って帰ることにしたら、曇りはじめてきて、富士山がみえなかったのは、残念だが、眺望はよかった。そのうち、雪も降り始めてきたので、箱根経由でなく、海岸沿にルートをとり、小田原に向かった。休みの日であり、かつ、箱根がチェーン規制になっている影響か、渋滞が続く、この時もし、昨日の朝、あそこの有料道路でこれだけ渋滞してくれていたなら、3万5千円の無用な税金を支払う必要がなかったのに、、、と、物思いにふける参加者もいたという、、、。(^^;)


次の標的は、やっぱり、蕎麦屋である。小田原の「星月」という店。駐車場が、狭かったが、なんとか、駐車場所をみつけ、オーダーストップの3時ぎりぎりに店にすべりこんだ。各自好きなものを注文したが、私は、鮎蕎麦にした。甘煮の鮎と蕎麦の組み合わせになにか特別な味わいがあると期待していたが、私にはこの組み合わせは、いまいち理解できなかった。単品としては、それぞれ、旨いのだが、この組み合わせが新しい味覚の創造というレベルまでは達していないような気がする。鮎は、やはり普通の塩焼きが、一番旨いという私の思い込みが、理解を妨げているのかもしれない。

その後、その近くの讃岐うどん屋に行こうとしたが、あいにく休みということが、発覚し、あえなくツアーは終了、やっと開放された。tnk@小平さんに国分寺まで送ってもらい、国分寺駅前の立ち食い讃岐うどん屋「源」でカレーうどんを食べて帰った。やっぱり、うどんは、うまい。(^^)ここのカレーうどんは、極東トップレベルである。
最後に簡単な意見等を。今回で2回目の合宿だが、だんだんとノウハウを積み重ねてきたと思う。基本的に食べ歩き、麺打ちと宴会という3部構成になっているが、もう少しつっこんだところまでできると、もっとおもしろいかな、と期待している。個人では、なかなかできないことでも、大勢そろえば、できちゃうこともあるに違いない。例えば、製粉工場を見学したり、小麦粉を栽培している農家をたずねたり、うどん屋の主人を囲んで、交流をもつなど、うどんを基本軸に多様な発展ができれば、新しい発見があり、また感動も深いのではないかと、妄想していますが、どうでしょうか。
ともかく、参加者のみなさん、お世話になりました。m(__)mまたの機会を期待しています。
2001年1月13日、14日