音楽について

 

今回は今までのエッセイとは少し趣向を変えて、音楽について書いてみようと思う。

音楽とは元々、「音」を「楽」しむものだ。それじゃあ「良い音楽」って一体何なのだろう。

売れていれば良い音楽かと言うと、そうとは言えない。売れていない物にだって良い音楽はたくさんある。それから、難しい曲が良い音楽かというとそう言うわけでもない。スローなコード進行であったり、単調な曲であっても良い曲はたくさんある。

今回は一体何が言いたいのかと言うと、今、「売れている」とか「楽典がどうの」とかいう判断基準で、「良い音楽か、そうじゃないか」って言うことを決めている人が多いけど、それは間違っているっていうことが言いたいんだ。

最初にも書いたように、音楽は音を楽しむものであって、それ以上でもなければそれ以下でもない。

それなのにどうして「売れているから」とか「曲の構成がどうの」とか「コードがどうの」とかということで音楽を判断するんだろう。

まだ「売れているから良い音楽」と思っている場合は良いにしても、曲の構成とかコードとかと言った楽典に関してうんちくを述べている人達は、おそらくはそんな風に音楽を批評して、自分は人とは違うんだとか、自分はこうやって批評できるんだとか自慢したいのだろう。

でも、本当に音楽をやっている人達はそんな無意味な批評はしない。それは「音楽」の意味を知っているからだ。

中学校時代からの友人で、3歳の頃からピアノをやっていて、つい先日も指揮者のコンクールに招待されて中国に行って来たという友人がいるが、その友人の口から楽典がどうのとかコード進行がどうのと言った音楽に対する批評を聞いたことは一度もない。当然、楽典などバリバリに学んでいる事は言わずもがなである。

それでは一体どんな音楽が「良い音楽」なのか。

答は簡単、「自分が良いと思った音楽こそ良い音楽」である。

じゃあついでに・・・

「良い音楽」になりやすい音楽ってどんなものか。それは「どれだけその曲に心が込められているか」ってことじゃないかな。